オカムラのシーティング「Abilis」が2025年レッドドット・デザイン賞を受賞
株式会社オカムラのシーティング製品「Abilis(アビリス)」が、2025年の「Red Dot Award:Product Design」において、Office Furniture and Office Chairs部門で「レッドドット・デザイン賞」を受賞しました。オカムラがこの名誉ある賞を獲得するのは2014年から12年連続となり、そのデザインのクオリティや機能性が国際的に評価されています。
「Abilis」のユニークなデザイン
「アビリス」は、ドイツのデザイン事務所「ITO DESIGN」とのコラボレーションによって生まれました。この製品のデザインは、自然界に多く見られる六角形からインスパイアを受けたもので、背もたれのメッシュフレームと座面後方のフレームが組み合わさった独特の形状が特徴です。この形状は、材料の効率的な使用を図りつつ、強度とバランスも兼ね備えています。
さらに、フレームの流れるようなデザインにより、有機的な軽さを感じさせる点も大きな魅力となっています。肘を支えるアームが背フレームに接続されており、適切な身体支援を実現することで、座り心地の良さや軽快さを提供しています。一方で、この構造は強度も生み出しており、様々な利用シーンに対応可能です。
「Abilis」は、オカムラの海外自社工場で製造されており、日本国内では販売されていない、海外市場向けの製品です。
ITO DESIGNの背景
ITO DESIGNは、1987年に設立されたデザインスタジオで、ドイツとスイスを拠点とし、人間工学に基づいた高機能チェアの設計に特化しています。国際的な規格についての知識と最先端技術を駆使し、エモーショナルな製品の可能性を追求しています。このような背景が、「Abilis」のデザインにも大きく影響を与えています。
レッドドット・デザイン賞の意義
「レッドドット・アワード」は、ドイツの「ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター」が1955年に設立した、国際的に権威あるデザイン賞です。プロダクトデザイン、ブランド&コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの三つの分野に分かれ、それぞれで厳しい審査基準があります。プロダクトデザイン部門では51の子カテゴリがあり、革新性、機能性、質の高さ、人間工学、耐久性などに基づいて受賞が決定されます。
まとめ
オカムラの「Abilis」は、デザインの革新性と機能性を兼ね備えた製品として、国際的に高く評価されています。シーティング市場において注目されるそのデザインと技術は、今後の製品開発にも大きな影響を与えることでしょう。更なる受賞歴が期待される中、オカムラは今後もデザインと機能性を追求し、新たな製品を世界に提供していく姿勢を続けていくことでしょう。