名古屋市科学館での新たな多言語体験
名古屋市科学館が、外国人観光客向けに新しい体験を提供します。株式会社Algomaticは、名古屋市の支援を受けて、2024年1月21日から展示物の多言語解説動画やサイエンスショーのリアルタイム翻訳サービスを導入します。これにより、外国語での解説が不足していた課題を克服し、科学の普及をさらに推進することを目指しています。
多言語解説動画
このプロジェクトの一環として、館内の約20点の展示物にはQRコードが設置されます。来館者は自分のスマートフォンでQRコードを読み取ることで、英語、韓国語、中国語(繁体字・簡体字)を含む多言語の解説動画を視聴することができます。このサービスは、株式会社Algomaticが開発した「DMM翻訳シリーズ」の特許技術を活用し、専門用語を正確に翻訳した内容を提供します。動画はYouTube上で視聴可能で、科学特有の表現も理解しやすく構成されています。
サイエンスショーのリアルタイム翻訳
また、サイエンスステージで行われる実験ショーでは、参加者がショーの内容をリアルタイムで字幕で楽しむためのシステムも導入されます。AIによる自動翻訳技術を活用することで、専門用語や出演者間のやりとりが自然な形で翻訳され、視聴者は自分のスマートフォンから字幕を表示させつつ、感動的な実験内容を楽しめるようになります。これにより、多文化共生を実現し、科学館の国際化を促進する狙いがあります。
Algomaticの生成AI技術
Algomaticが展開する生成AI技術は、従来の単純なマッチング技術を越えて、「理解」と「創造」を両立させる力を持っています。そのため、文脈に応じた適切な翻訳が可能となり、従来の翻訳システムよりも高い質の翻訳を提供します。また、複数のAIモデルを用いることで、スピードと正確性の両立を図ります。
社会実証事業「Hatch Technology NAGOYA」
本取り組みは、名古屋市が推進する社会実証事業「Hatch Technology NAGOYA」の一環であり、先進技術の研究や社会実装を促進するための支援が行われています。「Hatch」は、先進的な技術が社会に浸透し、実際のサービスとして使われる様子を意味し、名古屋から新たな技術が生まれることを目指しています。
これからの展望
この実証実験は2025年2月下旬まで続き、その効果を測定するための取組が行われます。当社は、名古屋市科学館における多言語環境を構築し、より多くの人々に科学の魅力を伝えることで、社会貢献を果たしていく意向です。科学館を訪れる国内外の来館者にとって、よりアクセスしやすい環境を整えることは大きな意味を持つでしょう。今後も進化する技術を駆使し、科学の楽しさを多くの人々に伝えていく努力が期待されます。