新潟地域で公共交通の利用促進と地域消費活動の好循環を狙った新しいキャンペーンが、交通事業者アプリ「りゅーとLink」を中心に開始されました。BIPROGY、新潟交通、エヌシーイー、DATAFLUCTの4社が共に提供するこの取り組みでは、公共交通を利用することで楽しくポイントを貯められる仕組みを通じて、地域の活性化を図ります。
このキャンペーンは、環境への配慮を重視し、一定回数以上のバスやシェアサイクルの利用を行うことで、利用者にポイントを付与するものです。利用者はスマートフォンに「りゅーとLink」とDATAFLUCTが提供する「becoz challenge」をダウンロードし、それぞれのアプリに登録することでキャンペーンに参加します。キャンペーンの期間中に定められた回数以上の利用があれば、ポイントが得られるほか、環境に関する行動を投稿することでもポイント獲得のチャンスがあります。
取得したポイントは、地域で使える商品券として交換可能で、新潟交通が運営する商業施設でのご利用も可能です。この取り組みによって、利用者は単に公共交通を利用するだけでなく、地域経済にも貢献することができます。
また、各アプリから取得されたデータは、エヌシーイーによって分析され、利用者の隠れたニーズを明らかにしていきます。これにより、公共交通の利用促進と地域での消費活動が相互に良いサイクルを生み出すことを目指しています。
近年、地方では路線バスの利用者が減少しており、その維持が課題となっています。このような状況の中で、新潟交通はBIPROGYや地域の事業者と協力し、利便性を向上させる施策を検討してきました。今回のアプローチは、公共交通の活性化と同時に地域経済の振興を合わせて実現することを狙いとしたものです。
なお、このプロジェクトは令和6年度の国土交通省による「共創・MaaS実証プロジェクト」の採択を受けており、今後も地域に根ざした新たな取り組みが期待されます。各社は今後も運賃収入の安定確保と共に、新たな収益モデルを構築し、地域活性化に向けた連携を強化していく方針です。
この取り組みを通じて、公共交通の利用が単なる移動手段を超え、地域社会への貢献として位置付けられ、より多くの人々にその価値が伝わることが期待されます。