高齢者デイサービスで進化する椎茸栽培の取り組み
香川県丸亀市に位置するあい・あーるケアセンターでは、90歳を超える高齢者の声をきっかけに、デイサービスの新しい取り組みとして椎茸栽培を始めました。このユニークな試みは、ただ単に生産を目的としたものではなく、利用者様に「ワクワク」を提供するためのものなのです。
椎茸栽培導入の背景
「ワクワクすることがなければ死んでいるのと同じやぞ」と言う言葉に心を打たれたスタッフたちは、利用者様が心から楽しめるデイサービスを作ることに心血を注ぎました。彼らは、年齢を重ねることで「社会から疎外されている」と感じている利用者様の声を聞き、「まだまだ役に立ちたい」との思いをサポートするために何ができるかを考えました。その中で選ばれたのが、椎茸栽培という新しい活動でした。
具体的な取り組み内容
実際の取り組みとしては、利用者様は椎茸の掃除や仕分け、さらには出荷に関するシール貼りなどを行っています。これらの作業は、各自の体調に配慮しながら、10分から1時間ほどの幅で無理のない形で参加しています。あくまで強制ではなく、希望者のみが参加できるスタイルを取っています。そのため、利用者様は自分のペースで活動に参加することができ、心身の負担を軽減しています。
商品の紹介
立ち上げた椎茸栽培からは、新鮮な椎茸が豊富に収穫されています。特に地元の産直では生スライス椎茸やミニ椎茸、ジャンボ椎茸、さらには乾燥椎茸など多様な商品が販売されています。また、通常サイズの椎茸は市場に出荷し、乾燥椎茸はインターネットでの販売も行なっています。これらの商品は、まさにデイサービスでの活動の賜物です。
取り組みの成果
椎茸栽培を通じて、利用者様同士の会話や笑顔、活気がぐっと増えたことを実感しています。農業に関わっていた方々は昔の経験を生かし、行動的になっています。この取り組みは、単なる活動の域を超え、心の健康にも良い影響を及ぼすことにも繋がっています。ただし、新しい試みなので、思わぬ事態や課題もあります。初めてのため、廃棄物が多く出たり、販売の運営がスムーズに行かなかったりと日々改善の連続です。
未来への展望
私たちが目指すのは、安定した売上の確保とその還元です。スタッフへの給与支給や、利用者様への報酬、さらにはより良い設備の導入や食事の質向上などを通じて恩恵を与えたいと考えています。
また、デイサービスとして求められる基本的な機能を大切にしながら、食事の栄養摂取や病気予防、早期の体調不良発見を通じて、利用者様が自然と元気になれる居場所を提供していきたいと考えています。笑顔のあふれるデイサービスを目指して、これからも頑張ります。
あい・あーるケアセンターについて
- - 事業所名: あい・あーるケアセンター
- - 所在地: 香川県丸亀市飯山町西坂元1110-1
- - 事業内容: 訪問介護、地域密着型通所介護、居宅介護支援
- - 設立: 平成24年8月1日
- - HP: あい・あーるケアセンター
在宅生活を支援する理念のもとで、日々高齢者の生活向上に貢献しています。