迢空賞とは
公益財団法人角川文化振興財団が主催する「迢空賞」は、日本の短歌界において名誉ある賞の一つです。文芸や文化の振興を目的に開設されたこの賞は、毎年多くの優れた歌集の中から選ばれ、受賞者には表彰状とともに副賞として100万円が贈られます。歴史あるこの賞は、歌集の内容や文学的な価値を高く評価し、多くの短歌ファンや作家に注目されています。
受賞作の発表
2025年4月5日、東京・神楽坂の志満金にて開催された第59回「迢空賞」の選考会で、受賞作が決定しました。栄えある第59回迢空賞に選ばれたのは、花山多佳子氏の歌集『三本のやまぼふし』です。この作品は2024年7月に砂子屋書房から刊行される予定であり、494首の歌を収録しています。花山氏は、本賞を受賞することでその秀逸な作品がより多くの人々に知られることを期待しています。
花山多佳子氏について
花山多佳子氏は1948年3月5日に東京都で生まれ、1970年代から短歌を通じて活躍を開始しました。同志社大学での在学中に「塔短歌会」に加入し、名誉ある短歌研究者、高安国世の指導を受けました。彼女は、現在も短歌の研究と創作に情熱を注ぎ、「塔」や河北新報の選者としてもご活躍されています。これまでに発表した歌集は多数あり、それぞれが評価されています。著書『森岡貞香の秀歌』など、文学界への貢献も大きく、その存在は短歌界において確固たる地位を築いています。
選考プロセスと選考委員
今回の選考は、歌集が2024年1月1日から同年12月31日の間に刊行された作品を対象に行われました。選考委員は、佐佐木幸綱、高野公彦、永田和宏、馬場あき子の各氏によって構成され、多角的な視点から評価が行われました。佐佐木氏は体調により不在でしたが、他の委員がしっかりと選考を行い、最終候補として選ばれた5作品の中から厳選がなされました。
贈呈式及び今後の展望
贈呈式は、2025年6月29日(日)に東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントにて16時から行われます。今回の結果も含め、選考委員の選評は2025年5月23日発売の角川『短歌』6月号に掲載予定です。
角川文化振興財団について
角川文化振興財団は、「わが国の文化の振興に寄与する」という理念に基づいて様々な事業を展開しています。文芸成果への顕彰や出版、研究助成、映画芸術振興など、広範な活動を通じて日本文化の発展に寄与しています。詳細については公式サイトを訪れると、その取り組みを詳しく知ることができます。
公式サイト
角川文化振興財団公式サイト
文化的な意義が高いこの賞を通じて、多くの優れた作品が世に出ることに期待が寄せられています。