医療機器関連の重要なISO規格が邦訳で登場
一般財団法人日本規格協会が2025年4月15日、医療機器に関するISO規格の邦訳版を発行しました。これは、国際的な標準化をもとにしたもので、医療機器業界における情報提供をより正確かつ効果的にすることを目指しています。
発行された規格について
新たに発行された「ISO 15223-1:2021/Amd 1:2025追補1」は、製造業者が提供する情報に使用する図記号に関するもので、第1部では一般要求事項に関する内容が定められています。特に、認定代理人の定義用語の追加や、欧州共同体の代理人(EC REP)図記号の柔軟性が強化されている点がポイントです。これにより、使用される文脈に応じた適切な理解を促し、情報伝達の精度が高まることが期待されます。
改訂理由と内容
この追補版は、既存の規格に新しい情報や修正が必要となった場合に発行されるもので、ISO 15223-1:2021の補完的な情報を提供します。具体的には、図記号を通じて製造者が提供すべき情報の質を向上させる役割を果たします。医療機器業界では、これらの情報が患者の安全や製品の適正な利用を確保する上で極めて重要です。
その他の関連規格
また、日本規格協会では、ISO 20417:2021や、ISO 18562シリーズといった関連規格の邦訳版も取り扱っています。ISO 20417は医療機器に関する情報提供の要求事項を規定しており、ISO 18562シリーズは医療機器の呼吸ガス経路における生体適合性評価に関する試験手法を詳述しています。
これらの規格は、医療機器に関わるさまざまな側面を網羅しており、特に患者の健康や安全を保証するための基盤を提供します。
購入方法と今後の展望
購入は、一般財団法人日本規格協会のウェブサイトを通じて行うことができ、今回の邦訳版は、A4判で計16ページ、税抜価格は6,237円となっています。医療機器業界関係者は、これらの新しい情報を刻々と変化する規制環境に適応させるために活用することが求められています。
新たに発表されたこのISO規格は、医療機器の設計や製造、情報伝達の改善に加え、患者の安全性を高めるための重要な一歩となるでしょう。今後も、医療機器に関する規定の整備が進む中、業界関係者は最新の動向をしっかりと把握し、必要に応じた対策を講じていく必要があります。