大阪市、毎日放送報道に対する見解を発表 - IR事業用地賃料問題で説明不足指摘

大阪市、毎日放送報道に対する見解を発表 - IR事業用地賃料問題で説明不足指摘



大阪市は2月2日、株式会社毎日放送(MBS)による1月30日の報道内容に対し、見解を発表した。MBSは同日、テレビ放送とインターネット記事で、大阪市のIR事業用地に関する賃料問題について、審議会での価格妥当性に関する議論が実際には行われていなかったと報じた。しかし、大阪市は報道内容に誤解を生じさせる表現が含まれているとして、反論している。

大阪市は、報道で指摘された「審議会において賃料の価格水準の妥当性にかかる審議そのものを行っていない」という点は事実と異なるとして、審議会では不動産鑑定業者3社の価格が一致していることを委員に説明し、適切に審議が行われたと主張している。

さらに、報道で取り上げられた当時の委員の発言についても、大阪市は説明を加えている。委員が「3社が一致していることやIRが考慮されていないことは審議の対象になっていない」と発言したという点について、大阪市は「不動産鑑定業者3者の価格が一致していることや鑑定の際にIRが考慮されていないことは、委員に説明し、確認を得ており、適切な不動産鑑定評価書に基づいた諮問調書が作成されているとの前提のもと、賃料の価格水準について適切に審議が行われています」と説明している。

また、別の委員の発言として「なんらかの力というか きっかけがないと 3社の一致にはならないと思います」という発言についても、大阪市は「本市から、価格の提示などのはたらきかけは、いっさい行っておりません。また、MBSから鑑定業者への取材に対する各鑑定業者の回答を、本市として確認すると、更地価格や利回りについて、大阪市側と協議したこともなければ、大阪市側から希望や要望を提示されたこともないと回答しています」と反論している。

さらに、MBS報道で指摘された「他の3社がどの鑑定業者か知っていたのか」という質問に対し、「知るに至った、知っていたと答えた会社がある」と報じられた点については、大阪市は「鑑定業者4社とも、本件鑑定評価に関して、他の3社と連絡を取り合ったことはないと答えており、鑑定業者それぞれが独自性をもって自己の責任において鑑定を行っていることから、問題はなかったと考えています」と説明している。

大阪市は、MBSの報道内容が事実と異なる部分があるとして、誤解を与えないよう、詳細な説明と根拠となる資料を公開している。今後も、IR事業を進めるにあたっては、透明性と説明責任を重視していく姿勢を示している。

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