福祉心理とサポート
2024-12-10 14:22:29

心理的サポートの重要性が浮き彫りに、福祉従事者向け調査結果

福祉従事者の心理的サポートの必要性とは



日本インストラクター技術協会が実施した「福祉従事者が考える心理的サポートの必要性」に関する実態調査によると、なんと99.1%の福祉従事者が心理面でのスキルアップが必要だと回答しています。この調査は、全国で高齢者に関わる福祉に従事している108名の男女を対象に行われ、福祉の現場における心理的な課題が浮き彫りになりました。

心理的な課題の深刻さ


調査の結果、福祉従事者が直面する心理的な困難として最も多く挙げられたのは「拒否的な態度への対応」であり、53人がこの課題を感じています。利用者の拒否的な姿勢は、福祉従事者にとって大きな心理的負担となっていることが明らかになりました。

他にも、「気分の波が激しい方への対応」と「怒りを表に出しやすい方への対応」もそれぞれ48人の回答があり、感情的な変化にどう対処すべきかが大きな課題として浮かび上がっています。これらの結果から、感情的な場面での適切な対応が求められることが分かります。

必要な知識とスキル


福祉従事者が必要だと感じるスキルや知識についても調査しました。最も重要視されたのは「高齢者特有の心理変化の理解」で、この回答数は53人に上りました。高齢者の心理的特性を理解し適切にサポートする能力が不可欠であることが強調されています。

次に「心理的安定を促す環境づくり」が52人から支持されており、利用者が安心して過ごせる居住環境を整えることも求められています。また、「わかりやすい説明の仕方」や「傾聴の技法」もランキングに上位しており、コミュニケーションスキルの重要性が浮き彫りとなりました。

利用者および家族からの相談内容


利用者側からの相談に関しては、「体調の変化への不安」が55人から挙げられ、身体的健康における不安が大きな心理的負担になっていることが明らかです。さらに、「身障機能の低下への不安」や「帰宅できないことへの不安」も多く見られ、特に施設入所者にとって心理的影響が大きいことが示されています。

また、家族からの相談内容では「介護疲れ・疲労感」が最も多く、59人の回答がありました。家族が介護に伴う疲れを抱えている現状も、介護に関する心理的サポートの必要性を示しています。

資格取得への関心


調査では、福祉心理に関する資格取得への関心も高いことが判明しました。91.7%の人が資格取得に興味を持ち、「ぜひ取得したい」という答えが36.1%、「どちらかと言えば取得したい」が55.6%にのぼります。これは、福祉従事者が自身のスキルを高めたいという強い願望を示しています。

まとめ


調査結果から、福祉の現場での心理的サポートの重要性と、それに伴う課題が浮かび上がりました。適切な心理的スキルを身につけることで、利用者本人だけでなくその家族に対してもより良い支援を提供できるようになります。福祉心理に関する資格を取得し、自身の専門性を高めることは、福祉従事者にとって急務と言えるでしょう。

利用者やその家族に対してより質の高い支援を行うためには、今こそ福祉心理に関する知識の習得が求められています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

会社情報

会社名
日本インストラクター技術協会
住所
東京都千代田区二番町5番地2麹町駅プラザ901
電話番号

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。