リモートワークがもたらす心理的影響と価値観の変化
株式会社LASSICが推進する「テレワーク・リモートワーク総合研究所」(以下、テレリモ総研)は、全国のリモートワーク経験者を対象に、職場での不調要因や価値観の変化に関する調査を行いました。調査には、20〜60代の就業者1,009名が参加しており、結果はフルリモート、週次出社、フル出社の異なる勤務形態に関しての違いを示しています。
職場の人間関係と心身の不調
調査結果によると、職場の人間関係に起因する心身の不調を感じる原因として、
「必要なコミュニケーションが取りづらく孤立感を感じること」が最も多く、22.2%の人がこの点に挙げています。続いて、
「上司からの監視感」(20.4%)、
「派閥や人間関係の複雑さ」(20.3%)が続きました。これらの結果は、コミュニケーションの質の低下や、精神的なプレッシャーを感じやすい環境の改善が必要であることを示唆しています。
出勤形態による影響も顕著で、フル出社層では「部署内の情報共有の滞り」が最も高く24.6%を占めています。一方、フルリモート層で特に目立ったのは、テキストコミュニケーションにおけるニュアンスの伝わりにくさであり、リモート環境特有の課題があることが分かります。全体として、職場の人間関係に起因する不調の共通点は、孤立感がどの勤務形態でも感じられるという点です。
リモートワーク経験による価値観の変化
リモートワークを経験し、職場に対する価値観が変化したとの回答が40%を超え、具体的には
「一人で集中し自分のペースを大切にしたくなった」が39.0%でした。この回答は、特にフルリモート勤務の方で51.9%に達し、他の勤務形態と比較して高い数値を示しました。また、全体で35.4%が「仕事と私生活のバランスを自分で整えたいと思うようになった」と答えています。これらの結果は、自主性や個々の生活スタイルに配慮した働き方が求められていることを示しています。
世代や性別による傾向
世代別に見ると、20代は特に「上司からの監視感」を強く感じており、32.6%に達しています。一方、60代になるとこの感覚は11.8%まで減少します。また、性別では女性が多くの項目で男性を上回り、特に「主体的なワークライフバランス」が39.1%に対し、男性は31.8%という結果を示しました。
結論
この調査結果から、リモートワークの導入が職場での心身の不調や価値観の変化に大きく寄与していることが明らかとなりました。しかし同時に、どの勤務形態でも「孤立感」という課題が浮かび上がっており、今後の職場環境の改善に向けて、さらなる取り組みが急務であることも示されています。リモートワークの普及を進める中で、社内のコミュニケーションや人間関係の質を高める施策が重要です。
この調査は、LASSICが提出した資料の一部であり、今後もリモートワークを取り巻く環境の変化に注目し続けます。