次世代がん治療の希望、アクチニウム225の登場
放射線治療の分野で注目されるアクチニウム225(Ac-225)は、がん治療においてその効果が期待されている材料です。株式会社NovAccelは、この重要な同位元素の抽出に成功したことを発表しました。この成果は、医療用ラジオアイソトープの安定供給へとつながる画期的な一歩です。
高度な純度を実現
最近、茨城県に拠点を置くNovAccelは、東北大学と東京大学、広島大学との共同研究による試験で、Ac-225の抽出において、放射性核種純度が99.99%を超える結果を得たと報告しています。この試験では、計算値通りの生産量を実現し、収集率96%という高い成績を収めました。これにより、次世代がん治療法「標的アルファ線療法(TAT)」に向けた大きな希望が持たれます。
商業的生産への道筋
現在、Ac-225は供給不足が懸念されており、NovAccelは他の大学や研究所と連携し、国内での安定供給体制を確立しつつあります。この高純度のAc-225の生産を進めることで、より多くの患者への治療が提供できる可能性があります。2026年の第4四半期からサンプルの提供が開始される見通しで、製薬企業や研究機関に向けて申し込みが受け付けられていることも注目です。
RiSAについて
NovAccelが開発した小型超伝導加速器RiSA(Radio-isotope production Superconducting Accelerator)は、医療向け放射性同位元素の生産専用に設計されています。この技術は、がん治療の先進的なアプローチである標的型放射線治療を支える基盤となることでしょう。
結び
NovAccelの取り組みは、医療界に新たな希望をもたらしています。放射性核種の供給体制が確立され、がん治療の選択肢がさらに広がることが期待されています。今後もこの取り組みに注目が集まります。
医療用RAの安定供給が実現されることで、年間数千から数万の患者が救われる可能性も高まります。