新たな一歩を踏み出したDIFF.
大阪に本社を置く株式会社DIFF.が、糖尿病患者向けの「足の機能を守る3Dプリントシューズ事業『DIFF.3D』」を始めると発表しました。に資金調達を行い、4500万円の資金を獲得しました。これにより、すでに展開中の「片方ずつシューズを買えるサービス『DIFF.ONE』」とのシナジーを生かしつつ、新たな医療領域への挑戦が可能となりました。
背景と社会的意義
糖尿病は、国際的な健康問題として位置付けられ、2045年までに7億人の患者が予測されています。糖尿病患者は、神経や血流に障害を持つことが多く、知らず知らずのうちに足に傷を負い、深刻な合併症を起こすリスクを抱えています。特に、糖尿病性足潰瘍や切断後の死亡率は高く、適切なフットケアと、患者一人一人に合ったシューズの着用が命を救う可能性があります。
DIFF.はそこで3Dプリント技術を駆使し、患者の足の形や健康状態に最適化されたシューズの提供を目指しています。新たに開発する『DIFF.3D』は、個別のニーズに応じたシューズを提供することで、患者の生活の質を向上させることを狙っています。
今後の展開
DIFF.は、個別最適化への取り組みを加速させ、2025年内の『DIFF.3D』実用化を目指します。医療機関や義肢装具士との連携を強化し、それぞれの患者にぴったりのシューズを提供することで、生活の質の向上と予防医療への寄与を目指します。加えて、デジタル技術を活用し、スキャンデータと健康情報を組み合わせた新しい製造プロセスの構築にも着手していく方針です。
地域社会への貢献
DIFF.は「共創の中心軸になり、価値を広げる」を理念に掲げ、医療業界や靴業界のステークホルダーとのパートナーシップを大切にしています。足の健康に課題を抱える多くの人々のために、身体的特徴に基づく不便を解消する高品質なサービスの提供を目指していきます。
投資家の期待
資金調達に関わった池田泉州キャピタルとライトアップベンチャーズの両社は、DIFF.の独自のアプローチが新たな市場を切り開くと期待を寄せています。池田泉州キャピタルの武川部長は、「DIFF.の事業は全国的な健康問題の解決に貢献できる」と述べ、地域との結びつきの強さを評価しています。ライトアップベンチャーズの中村社長は、特に「個別最適化」という観点からの期待を語り、早期実現に向けたサポートを約束しています。
採用情報
DIFF.では、シューズの個別最適化に関してさまざまなバックグラウンドを持つ人材を募集しています。医療とものづくりの架け橋として共に成長できる仲間を求めています。関心のある方は、公式サイトを通じてご応募ください。
まとめ
「足が喜ぶ、あしたをつくる。」というビジョンのもと、DIFF.は医療領域での革新を通じて、すべての人が健康で快適な生活を送れる世の中を目指します。今回の資金調達を契機に、さらなる事業展開が期待されます。