インターネット評判がNISA口座開設のカギに｜J.D. パワー調査報告

インターネット評判がNISA口座開設のカギに

株式会社J.D. パワージャパンが発表した2025年NISA顧客満足度調査によると、インターネットでの評判が新規顧客の獲得において非常に重要であることが示されました。この調査は、NISA口座を利用している個人投資家を対象に、金融機関のサービス品質や顧客満足度を測定するものです。

2025年NISA顧客満足度調査の概要

調査は毎年実施されており、今回で3回目となります。2024年度から新NISA制度が始まることを受けて、調査対象として新NISA口座を利用している人々が選ばれました。調査方法はインターネットを用いて行われ、20歳から79歳までの幅広い年代から4,753人が回答しています。調査結果は、顧客の満足度やニーズに関する重要なインサイトを提供しています。

NISA口座新規開設の動向

昨年、400万口座を超えるNISA口座が新規に開設されており、全体の総数は2025年3月末時点で2,600万口座に達しました。とくに若年層の動きが顕著で、投資に対する関心が高まっています。調査によると、新NISA口座での資産運用に対する意欲は90%以上が「保有・運用したい」と回答しており、全体的に新しい制度に対する肯定的な見解が広がっています。

若年層の満足度と情報収集

年代別に見ると、特に30歳以下の若年層が高い満足度を記録しています。彼らは、情報収集に熱心であり、特にインターネットを利用して金融機関を選択する傾向が強く、評判の良さが際立っています。具体的には、キャンペーンや各種サービスの充実を理由に従来よりも積極的にNISA口座を開設していることが分かります。

インターネット評判が新規顧客獲得に貢献

インターネットで良い評判がある金融機関を選んだ人々の約90%が、自身が開設した口座を他者に推奨したいと考えています。このことは、金融機関にとってオンラインでの評判を高めるマーケティング施策が重要であることを示しています。若年層向けの施策が新規顧客獲得において特に効果的であると考えられます。

J.D. パワーが発表した顧客満足度ランキング

2025年の調査結果に基づく顧客満足度ランキングは以下の通りです。全国系銀行部門では、ゆうちょ銀行が628ポイントで1位、対面証券部門では三菱UFJモルガン・スタンレー証券が669ポイントで1位、ネット証券部門ではSBI証券が693ポイントで3年連続のトップとなりました。これらの金融機関は、取引手数料や提供する情報のわかりやすさが高く評価されています。

まとめ

2025年NISA顧客満足度調査は、国民が着実に資産形成を行うための重要な指標となっています。インターネットでの評判が新規顧客の獲得と満足度向上に寄与することから、金融機関はオンラインでのマーケティング戦略を強化し、より多くの顧客を引き寄せる工夫が求められるでしょう。若年層の投資意識を育てるためにも、情報提供の充実が今後なによりも重要になってきます。