大阪府吹田市とバカンが結んだ避難所運営DX化の協定

大阪府吹田市と株式会社バカンの協定

2025年8月14日、大阪府の吹田市と株式会社バカンが、災害時の避難所運営に関する協定を締結しました。この協定は、地震や風水害などの災害発生時における避難施設の運営をデジタル化し、避難所での情報提供と効率的な管理を目指しています。

協定の目的と背景

最近、日本各地で自然災害が頻発しており、自治体でも避難所の混雑解消や安全な避難行動を促進するための取り組みが急務とされています。バカンは、AI技術を活用した「避難者マネジメントシステム」を通じて、この課題に取り組んでいます。本協定では、避難所入所の迅速化や分散避難の支援を目的とし、効果的な情報共有体制を構築します。このシステムにより、避難者の情報や物資状況がリアルタイムで把握できるようになるため、的確な判断と迅速な支援が可能になります。

以前の導入実験では、紙ベースの受付と比較して、デジタル方式は最大97%の時間短縮を実現しました。これにより、混雑が緩和され、避難所の運営効率が向上しました。

協定締結式

この協定の締結式は、2025年8月14日に吹田市役所の災害対策本部会議室で行われる予定です。協定により、平時からの情報共有体制の整備が進められ、災害時の対応力が更に強化されることが期待されます。

バカンの「避難者マネジメントシステム」とは

バカンが提供する「避難者マネジメントシステム」は、災害時に避難所を効率的に運営するための統合型プラットフォームです。利用者は、LINEや専用アプリ、マイナンバーカードなどを介して、直感的にシステムを利用できるため、避難所への入退所がスムーズになります。特に、リアルタイムで生成される避難者リストにより、各避難者に必要な支援を的確に行うことが可能です。また、避難者の動きや必要物資を可視化し、支援情報を迅速に提供することができる点も特徴です。

あわせて、罹災証明発行システムや総合防災システムとの連携が実現し、自治体職員の負担を大幅に軽減することができます。

今後の展望

バカンは、今後も新機能の追加を進めると共に、避難者データを外部システムと連携させることで、避難所運営のさらなる効率化を図ります。また、公共施設の予約やイベント情報の配信など、日常生活における多様な利用シーンを想定したシステムの拡充にも力を入れていく予定です。このようにして、より多くの自治体と連携し、人と空間をつなぐテクノロジーを活用した安全な避難を実現していく所存です。