ルイ・ヴィトン東京でのウェイド・ガイトン個展について
2024年10月31日から2025年3月16日まで、エスパス ルイ・ヴィトン東京において、アメリカ人アーティストウェイド・ガイトンによる個展『Thirteen Paintings』が開催されます。この展覧会は、東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ・ヴィトンで行われる『Hors-les-murs(壁を越えて)』プログラムの一環です。
ウェイド・ガイトンは20年以上にわたり、厳密なコンセプトに基づく作品を手掛けることで知られています。彼の利用するメディアや素材には、写真、彫刻、映像、書籍、ドローイングなどの多様性がありますが、特に大型キャンバスにインクジェットプリンターを用いて制作した作品で広く知られています。ガイトンの作品には、モノクロ画像や炎、アルファベットの文字、さらには『ニューヨーク・タイムズ』のウェブページが象徴的なモチーフとして繰り返し登場しています。デジタル時代における芸術的議論を反映し、彼のアートは重要な役割を果たしています。
2000年代初頭、ニューヨークのアートシーンで中心的な存在となったガイトンは、描画の枠を超えたスタイルを追求し続けています。従来の素材に加え、デジタル印刷技術を取り入れることで、美術作品としての表現を新たなものに進化させています。彼の技法では、意図的な誤りやミスプリントが美的要素として取り入れられ、ユニークな作品を生み出しています。これにより、彼はアンディ・ウォーホルのように、絵画表現の伝統を再定義する試みを行っています。
ウェイド・ガイトンは、自身の作品について「私の作品は版画であり版画ではなく、写真であり写真ではなく、絵画であり絵画ではない」と語っています。このように、作品の定義は観る人の視点によって変わると彼は述べています。
本展では、フォンダシオン所蔵の未公開作品『Untitled』(2022年)の13点が初めて発表されます。これらの作品には、ガイトンがニューヨークのアトリエで撮影した写真や、キャンバス上のインクが滴る過程が直接反映されています。エプソン製プリンターSureColor P9000を駆使して、特有の印刷技術で生み出されたこれらのアートは、現代アートにおける新たなアイコンへと成長したといえるでしょう。
アーティストのウェイド・ガイトンは1972年、アメリカのインディアナ州で生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動しています。その作品は、デジタル時代における画像の制作と解釈に新風をもたらし、彼は現在、最も影響力のあるアーティストの一人として評価されています。数々の受賞歴もあり、彼の展覧会は国際的に広がっています。
また、フォンダシオン ルイ・ヴィトンは、現代アートとそのインスピレーションとなった20世紀の作品を専門に取り扱う芸術機関であり、数々の国際的な企画を展開しています。新進アーティストを支援し、新しい美術の旅を提供するこの場で、是非ウェイド・ガイトンの革新的なアートを体験して貰いたいです。
詳細情報
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7階
- - 会期: 2024年10月31日(木)から2025年3月16日(日)
- - 開館時間: 12:00-20:00
- - 入場無料