台湾の多様性を表現するマンボウ・キーの個展
台湾の注目すべきフォトグラファーでありアーティスト、マンボウ・キー(登曼波)が、自身の日本初の大規模個展を2025年5月30日から6月9日にかけて、渋谷のPARCO MUSEUM TOKYOで開催します。本展は、株式会社パルコが主催し、エイベックス・クリエイター・エージェンシーおよび合同会社YOUR STORYの共同企画です。
展覧会の趣旨とテーマ
マンボウ・キーは、クィアカルチャーに焦点を当て、アートとファッションなどの多様な文化を横断的に探求しています。個展『Home Pleasure|居家娛樂』では、家族、ジェンダー、セクシュアリティ、クィア・アイデンティティといった、社会的かつ個人的なテーマを多面的に扱う作品が展示される予定です。
キュレーターとして、東京都現代美術館の藪前知子氏を迎えた本展では、代表作である『Father’s Videotapes』を中心に、未発表作品や日本未公開作品が紹介されます。この作品群は、彼のアイデンティティや家族の物語が詰まったものであり、特に彼自身の祖母をモチーフにした作品も展示されます。
ビデオテープと個人的な記憶
マンボウ・キーの作品は、彼が父の持つビデオテープを発見したことから始まりました。このテープは1980年代から2000年代にかけての父の人生を記録したもので、個人的な記録を超え、「誰かに見せること」を意図して作られました。これに触発されて、マンボウは自身のアイデンティティの探求を始め、その結果、本展のテーマに発展しました。
新作と写真集の発表
本展では、Vogue TaiwanやMarie Claireでの作品も含まれており、新たに撮影された作品が初公開される予定です。また、展覧会にあわせて日本初の写真集『Home Pleasure|居家娛樂』の出版も予定されています。
無料で参加できる啓発イベント
さらに、本展はLGBTQ+コミュニティを称え、差別や偏見のない社会を築くことを目的とした啓発活動の一環です。入場は無料で、グローバルプライド月間に合わせて多くの訪問者を歓迎します。これは、地域社会に向けたメッセージでもあり、多様性の大切さを可視化する重要な機会です。
展覧会詳細
- - 会期:2025年5月30日(金)- 6月9日(月)
- - 時間:11:00-21:00(最終日18時閉場)
- - 会場:PARCO MUSEUM TOKYO(東京都渋谷区宇田川町15-1)
- - 入場料:無料
本展では、マンボウ・キーが描く多様な表現と深いテーマに触れることで、観覧者は新たな視点を得ることができるでしょう。アートを通じて、家族やアイデンティティについての考察を促す機会として、この展覧会が注目を集めることは間違いありません。ぜひ足を運んでみてください。