外来生物事典登場
2019-05-23 14:00:05
「おさわがせ」の外来生物をユーモラスに紹介する新たな事典
高橋書店から、新たに『外来生物大集合! おさわがせ いきもの事典』が発売され、その内容が注目を集めています。この書籍は、外来生物と呼ばれる、もともとはその地域に存在しなかった生き物たちに焦点を当てています。彼らがどのようにして日本にやってきたのか、その背景や影響を知ることができます。
本書では特に、外来生物の中でも厄介者として名を馳せた彼らをユーモラスに描き、可愛いイラストと短編マンガという形式で紹介することが特徴です。監修を務めるのは、爬虫類の専門家である加藤英明さん。彼は外来生物の生態に詳しいだけでなく、メディアでも多くの知識を共有してきました。イラストはマンガ家の岡田卓也さんによるもので、幅広い年齢層が楽しめる内容に仕上がっています。
書籍が手に取られる背景には、外来生物による環境への影響があることが挙げられます。在来種を脅かす存在である外来種は、時に農作物への被害を引き起こすこともあります。読者は、外来生物がいかに人間の思惑で連れてこられ、結果としてどのような影響を及ぼすのかを理解できるでしょう。
たとえば、アリゲーターガーは、1億年前の姿をほぼそのままにしている古代魚で、鑑賞用ペットとして日本に持ち込まれましたが、その後捨てられてしまい、今では恐れられる存在となっています。しかし、実は非常におとなしい性格の持ち主でもあることが、本書ではコミカルに語られます。
また、アライグマも触れられており、1970年代のアニメの影響で人気を博し、ペットとして家庭に迎え入れられましたが、成長するにつれて凶暴になることも多く、今では在来の生態系に影響を及ぼしている存在となっています。これらのエピソードを通じて、外来生物に対する誤解や偏見を解消し、その背景にある人間の関与についても考えさせられます。
本書の大きな目的は、外来生物に対する理解を深め、正しい知識を持ってもらうことです。外来生物は見知らぬ土地で必死に生き延びる存在であり、決してただの“悪者”ではないことを伝えたいと考えています。
また、今年の6月には『絶滅危惧種のふしぎ ぎりぎり いきもの事典』が同時に発売予定で、絶滅の危機にある生物たちについても楽しく学べる機会が提供されます。
『外来生物大集合! おさわがせ いきもの事典』は950円(税抜)で購入可能です。自然と生き物について、深く見つめ直すきっかけを与えてくれる一冊です。これからの未来を担う子供たちが、自然環境について考える手助けになると期待されています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社高橋書店
- 住所
- 東京都文京区音羽1-26-1
- 電話番号
-