大日本印刷株式会社、XR技術支援へ
大日本印刷株式会社(DNP)は、東京都が推進するスタートアップ支援事業「TIB CATAPULT」において、XR(クロスリアリティ)分野のスタートアップを支援する組織「XR Innovation Lab」の代表企業として選定されました。この事業は2025年度までに、新たに6つのクラスターを設け、さまざまな企業と連携しながらグローバルなスタートアップを支援していく方針です。
TIB CATAPULTとXR Innovation Labの目的
「TIB CATAPULT」は、さまざまな企業や投資家が集まり、それぞれの強みを活かしたイノベーションを創出することを目的とした事業です。採択された「XR Innovation Lab」では、XRやAIといった最新技術を駆使し、多様なバックグラウンドをもつ人々が言語や場所の壁を越えて繋がる社会の実現を目指しています。スタートアップから発信される独創的なアイデアを基に、ビジネスや学びにおける新たな体験価値を創出し、経済活動の革新を図ります。
XR Innovation Labの構成企業
2025年8月時点での「XR Innovation Lab」構成企業は以下の通りです:
- - 大日本印刷株式会社(代表企業)
- - 株式会社イマジカインフォス
- - 株式会社スモール・プラネット
- - 世界株式会社
- - ソフトバンク株式会社
- - NPO法人デジタルものづくり協議会
- - monoAI technology株式会社
- - 森ビル株式会社
具体的なプラン
1. イマーシブストアの展開
DNPは、2021年から続けている「XRコミュニケーション®事業」を基盤に、リアル店舗とバーチャル空間を融合させた新たなショッピング体験を提供します。バーチャル空間でキャラクターとなって商品を探索し、リアルな購入に繋げるロールプレイング型ストアを展開、エンターテインメントを通じて新しい購買意欲を喚起します。
2. メタバースでの交流型セミナー
外出が困難な人々や異なる地域に属する参加者たちが、メタバースを介して参加できる交流型セミナープログラムを提供します。ゲームを取り入れた教材で、心理的なハードルを下げながら楽しみながら学ぶ環境を作ります。
3. 生成AIとクリエイティブの融合
AI技術を活用し、個々に合わせたストーリーやキャラクターを生成する対話型体験を提供。エンターテインメントや教育分野で没入型の新しい価値を生み出す取り組みも行われます。
4. グローバル展開
共に開発したサービスやコンテンツは、構成企業の国際的なネットワークを活用して、海外市場にも展開します。DNPが運営する「東京アニメセンター in サンフランシスコ」を介して、日本の技術やカルチャーを発信し、国際的な認知度を高めることが目指されています。
今後の展開
DNPは「XR Innovation Lab」のメンバーやスタートアップ企業と共に、2028年3月までに20件以上の成果を創出することを目指しています。また、以下の分野において協業を希望する企業を積極的に募集中です:
- - グローバル展開を見据えたスタートアップ
- - 「XR Innovation Lab」に参加する新たな企業
- - 実装支援を行えるパートナー企業
このように、DNPはXR技術を通じて新たなイノベーションの創出を目指し、スタートアップと共に新しい経済活動の形を追求し続けます。