医療従事者への支援と中空糸膜技術の進化に迫る

DIC株式会社は、体外式膜型人工肺（ECMO）で使用される中空糸膜の提供に力を入れています。ECMOは、重症呼吸不全に苦しむ患者に生命維持を提供する重要な装置です。この装置は静脈から血液を取り出し、人工的に酸素を添加してから体に戻す役割を果たします。DICの中空糸膜はその心臓部であり、非常に高い技術を駆使して製造されています。

中空糸膜の基本構造と利点

中空糸膜とは、数本の細い管が束ねられた特殊な構造で、外側から血液を流し、内側に酸素を通すことにより、効果的に血液を酸素化します。この技術は、血栓症や塞栓症のリスクを軽減するために、特別に開発されたポリオレフィン樹脂を用いています。この素材は、1990年からガス分離膜として使用されており、30年にわたって高い信頼性を持つ製品として評価されています。特に、医療においてはその信頼性が求められ、DICはそのニーズに応える形で成長してきました。

新型コロナウイルス感染症対策への貢献

新型コロナウイルス感染症が広がる中、DICは医療業界に対しても積極的に支援を行っています。特に、医療従事者が感染症対策に励む中、N95マスクなどの高機能マスクを約1万枚寄贈するなど、継続的な支援を実施しています。これらの取り組みにより、DICは「社会から愛され、尊敬される会社」を目指してまいります。