20代正社員の8割が知らない！教育訓練給付制度調査

20代正社員の教育訓練給付制度に関する調査

最近の調査から、20代正社員の約80％が『教育訓練給付制度』を知らないことが分かりました。株式会社ジェイックが実施したこのアンケートは、20歳から29歳の正社員133名を対象に行われました。調査期間は2025年1月28日から5月13日までの間です。

教育訓練給付制度とは

教育訓練給付制度は、労働者が自らの能力を高めるための教育や訓練を受講する際に、一定の条件を満たすと費用の一部が支給される制度です。具体的には、指定された教育訓練を修了することで、経費の一部が厚生労働大臣から支給されます。この制度は、雇用保険法に基づき、働く人々のキャリア形成をサポートすることを目的としています。

認知度の低さ

調査によると、教育訓練給付制度を知っていると答えたのはわずか19.5％。逆に80.5％の回答者は「知らない」と回答しました。また、制度を知っていると答えた中での利用経験者は約15％に留まります。これは、制度に関する知識と実際の活用が結びついていない状況を示しています。

今後の利用意向

興味深いことに、この調査では『知らない』と回答した人のうち77.6％が「今後利用したい」と前向きな意向を示しました。つまり、この制度を知ることで、実際の利用へとつながる可能性があることが示されています。

利用希望の理由

教育訓練給付制度を知った人が「利用したい理由」として挙げたのは、主に「現職で活かすためのスキルアップ」という回答が81.9％も占めています。そのほかにも、社内外での評価を上げたいと考える人が47.0％、「転職時に活用したい」と答えた人も33.7％に及びます。

利用しない理由

一方で、制度利用を希望しない理由も挙げられました。中には、「時間がない」「必要性を感じない」といった声がありました。また、「手続きがわからない」といった不安もあったようです。

職場に求めるサポート

さらに、教育訓練給付制度を利用する際に職場から欲しいサポートを尋ねたところ、「制度に関する情報提供」が52.6％で最多でした。次いで、勉強のための柔軟な勤務時間や休暇の取得が51.1％を占めます。上司や人事からの利用推奨や、費用補助を求める声もありました。

結論

株式会社ジェイックの近藤取締役はこの調査を受け、「制度への理解が深まることで、若手社員の成長意欲が高まる」と述べています。企業は、この制度を活用することで社員の成長を支援し、離職防止やエンゲージメント向上に寄与できると提案しています。また、制度を利用することで新たなスキルを身につけた社員への奨励制度も考慮するべきと強調しています。