SABICが経済産業省より評価されたグリーン物流の取り組みとは

SABICのグリーン物流ソリューションが高く評価

SABICは、日本国内におけるグリーン物流ソリューションが評価され、経済産業省からの表彰を受けました。この評価は、同社の持続可能な物流運営に対する取り組みが実を結んだことを示しています。

グリーン物流優良事業者表彰とは

グリーン物流優良事業者表彰は、日本の物流業界でのCO2（二酸化炭素）削減を目指して設立されたもので、経済産業省と国土交通省が共同で運営しています。この中でも、経済産業大臣表彰は、環境への配慮と地球温暖化に対する具体的な取り組みが認められた企業に贈られる最高の名誉を持つ賞です。

取り組みの背景

SABICの社長である丸山剛氏は、「サステナビリティはSABICの事業運営において欠かせない要素です」と語り、その運営方針として環境負荷の低減を最優先事項としています。特に、株式会社クボタとの新たなパートナーシップにより、内陸輸送での二酸化炭素排出量を約30％削減することを期待しています。

この提携は、輸入規制の緩和後に始まったもので、東京港から栃木県内のSABICの真岡工場に直接トラック輸送されていた貨物を、クボタとの共同輸送によって最適化するものです。この方法により、製品の輸送効率を向上させると共に、環境への影響も軽減されます。

環境目標の設定

さらに、SABICは2025年までに、2010年と比較して温室効果ガス、エネルギー、真水の使用量をそれぞれ25％削減し、廃棄物を50％削減する目標を掲げています。WHOのデータによれば、SABICの真岡工場は、前年比での水の使用量を9.9％、廃棄物を24％削減しており、他の事業所においても類似の成功を収めています。

SABICについて

SABIC（Saudi Basic Industries Corporation）は、世界的に見てもトップクラスの石油化学企業で、ポリエチレンやポリプロピレン、先進的な熱可塑性樹脂などを製造しています。2012年の業績では、249億サウジ・リヤル（65.9億米ドル）の純利益を計上し、その売上高は1890億サウジ・リヤル（504億米ドル）に達しました。国際的には40か国以上で事業を展開し、従業員は約4万人に及びます。