ムサシと豊橋鉄道、運転士向け健康経営施策に挑む
概要
愛知県豊橋市を拠点に活動するムサシ(武蔵精密工業株式会社)と豊橋鉄道株式会社が、運転士39名を対象に「アルコール代謝遺伝子検査キット」を無償提供し、共同で健康施策の効果を検証しました。このプロジェクトは、飲酒の影響に対する健康意識の向上を目指しています。
背景
ムサシは、飲酒による健康被害やハラスメント、さらには生産性低下に関する社会問題を解決することを目的とした企業努力の一環としてこの企画を立ち上げました。特に飲酒習慣を見直し、リスクを把握することで、本人だけでなく周囲の社会的環境を改善することを狙います。
施策の実施内容
この検証活動は2024年の秋に実施されました。検査は、アルコール代謝遺伝子検査キットをムサシから提供され、検査期間は10月20日から11月8日、続いてアンケートが行われ、結果は12月18日に集約されました。
アンケート結果のハイライト
アンケートの結果、約69%の運転士が「飲酒の影響による健康への意識が高まった」と回答しました。具体的には、飲酒に関する行動変化として「休肝日を設ける」「自分に合った飲み方をする」といった声がありました。また、26%の参加者は自身の振る舞いやコミュニケーションスタイルが変化しそうだと答えています。
職場内のコミュニケーション改善
職場や飲み会の場で他者のアルコール代謝遺伝子結果を知ることで、飲酒が弱い人への配慮が自発的に行われるようになると46%の運転士が感じています。このような配慮が行われることで、お酒の席での無理な飲酒が減ることが期待されます。
さらに深まる健康経営の認識
豊橋鉄道の運転士たちは、「公共交通機関の従業員として飲酒に対する意識をさらに高める必要がある」との共通認識を持っています。多くの運転士が「会社が健康に配慮している」という印象を抱き、アルコールとの付き合いかたを見直す契機となりました。
まとめ
本施策では飲酒に関する健康意識の向上や、具体的な行動変容が見られ、ムサシと豊橋鉄道が共に地域社会に安全と安心を提供できるように貢献していく決意を新たにしました。この共同検証を通じて、関係者の健康意識が高まるとともに、職場環境の改善の一助となることが期待されています。今後も両社の協力により、さらなる健康促進と社会課題の解決に向けて取り組んでいくことでしょう。
アルコール代謝遺伝子検査とは
この検査は、遺伝子情報に基づいて自身のアルコール代謝能力を知ることができる郵送サービスです。健康経営にとって重要なツールとして、飲酒に関する新たな視点を提供します。
さらなる取り組みを期待
ムサシと豊橋鉄道のパートナーシップから生まれる今後の活動に注目です。