京都市が新たに展開する公共交通利用促進プロジェクト
京都市が開発した新しいモビリティ・マネジメントの施策に注目が集まっています。このプロジェクトは、京都産業大学と市の都市計画局、そして地元企業の京都バス株式会社が協力し、デジタルマップを通じて公共交通の利用を促進するものです。特に、山間地域に位置する別所・花脊・広河原エリアの魅力を多くの人々に伝えることを目指しています。
地元の学生が制作したバス旅MAP
令和6年度の取り組みとして、経済学部の功刀祐之ゼミナールに所属する20名の学生たちが中心となって、京都バスの32系統を利用促進する「バス旅MAP」を作成しました。この学生たちは、地域住民や関係者の協力を得ながら、エリアの観光スポットを多様に盛り込んだデジタル版とリーフレット版のMAPを制作しました。
地域の魅力を知ってもらうために
このMAPは、京都市の左京区北部山間地域の素晴らしさを大いに引用し、地元住民の知恵を生かして構成されています。地域には、歴史的なスポットや自然が豊富に存在し、民宿や伝統的な祭りなど、訪れる人々に独自の経験を提供します。また、地域の過疎化やバスの運転手不足、利用者の減少といった課題を背景にしています。
モビリティ・マネジメントとは
モビリティ・マネジメントとは、住民や職場と連携し、自発的に公共交通を利用する行動を促進する活動のことです。この新たなアプローチにより人々は、より便利な公共交通利用を実践し、クルマ依存の移動から公共交通を中心とした生活へと移行することが期待されています。
バス旅MAPで通学や観光を便利に
特に、京都バス32系統は出町柳から京都産業大学を経由し、広河原エリアまで運行されています。この路線は、鞍馬を越えて自然豊かな山道を進むため、運転手の高い技術力が要求され、周囲の美しい風景とも相まって多くの乗客を魅了しています。
地域ごとの特色
バス旅MAPでは、それぞれの地域の魅力も詳しく紹介されています。
別所地域は、歴史深い峠を越えてたどり着く場所で、伝統的な笹とともに生かされた地域です。
花脊地域では、お盆に行われる「花脊の松上げ」祭りが有名です。最後に
広河原地域は、特に夏のお祭り「広河原の松上げ」で賑わい、冬には子どもたちが雪遊びを楽しむ様子が見られます。
デジタルマップによる新しい体験
学生たちが使用した「PointMap+」は、簡単にデジタルマップを作成できるWebサービスで、スマートフォンで簡単にアクセスできる点が特徴です。観光スポットの位置や現在地の確認ができ、さらには各スポットに関する詳しい情報も取得できるので、訪問者にとって便利です。デジタル版とリーフレット版を組み合わせることで、さらに多くの人に地元の魅力を感じてもらうことが期待されています。
結論
京都市のこの取り組みは、公共交通の魅力を再発見し、地域住民や観光客に新しい体験を提供する絶好の機会です。新しい形のモビリティ・マネジメントによって、地域の持続可能な発展が進むことを期待しています。これからも京都の美しい自然や文化を楽しむために、多くの人々にバス旅を体験してもらいたいですね。