アルパインの上方修正と市場への影響を探るOasisの声明

アルパインの上方修正と市場への影響を探るOasisの声明



2017年11月2日、東京と香港で発表されたOasis Management Company Ltd.の声明は、アルパイン(6816)の業績が38.5%も上方修正されたことについて、株主の利益や市場での評価への影響を考察しています。これにより、アルパインの株価や企業価値がどのように見直されるべきかが問われています。

業績上方修正の詳細



アルパインは2017年10月30日に、午前中に行われた決算発表の中で、通期の営業利益予想を38.5%上方修正したことを報告しました。これは研究開発費の削減や円安の影響、さらには売上の増加によるものです。社長のコメントによれば、今後の為替レートが現在のままであれば、2018年度と2019年度の業績も上方修正される見込みだとされています。

会社間の合意に基づく株式交換



この上方修正に伴い、Oasisは株式交換比率についても引き上げる必要があると主張しています。この提案は、アルパインと親会社であるアルプス電気との間で新たに交渉されるべきです。実際、両社間で合意が得られれば、株式交換比率の見直しが行われるでしょう。

期待されるシナジー効果



また、両社の統合においては、初期段階から40億円のコスト削減が期待されており、このことがアルパインの企業価値をさらに高める要因となるとOasisは見込んでいます。最終的なシナジー効果の大きさは、統合の進行度合いに大きく依存すると考えられています。

評価手法と少数株主の権利



Oasisは、この時期のアルパインの株式交換に関連する評価手法についても疑問を呈しています。特に、市場株価法においては、アルパインの株価がコーポレートガバナンスに起因する懸念から低迷していた点について触れ、これが少数株主にとって不利益をもたらしていると指摘しました。評価手法に使用された類似会社の選定にも不公平があるとし、アルパインの業績が低く評価される原因としているため、適切な評価がなされるべきだと強調しています。

DCF法による影響



さらに、DCF法に基づく評価も見直されるべきであり、業績の上方修正が考慮されることで、少数株主への価値還元が適切に行われることが求められています。これまでの交換比率はアルパインを過小評価していたため、少数株主の利益を守るために再交渉が必要であるという主張が再確認されました。

おわりに



総じてOasisの声明は、アルパインが知られざる成長の可能性を秘めていることを示しており、少数株主保護の観点からも、より真剣にその価値が検討されるべきであるというメッセージが込められています。シナジー効果が見込まれる中、アルパインの実力を適切に評価し、公正な株式交換を実現するためのプロセスが急務とされています。

Oasisはアルパインの9.24%の株式を保有しており、同社が最大の少数株主としての立場から今後の動向を注視しています。

会社情報

会社名
OASIS Management Company Ltd.
住所
PO Box 309, Grand Cayman KY1-1104 Cayman IslandsUgland House
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: アルパイン Oasis Management 業績修正

Wiki3: アルパイン Oasis Management 業績修正

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。