登山道の未来を築く!
山梨県の北杜市では、環境保護と登山道整備を目的としたイベント「Trail Maintenance in HOKUTO」が、今年で第4回目を迎えます。特に注目は、初めて瑞牆山を舞台に行われる点です。このイベントは、株式会社ゴールドウインが展開するアウトドアブランド「THE NORTH FACE」との協力の下、地域の自然環境を守り、活用する取り組みの一環として行われます。
近自然工法の実践
「Trail Maintenance in HOKUTO」では、生態系の復元を目的とした「近自然工法」の実践が行われます。この工法では、自然の特性を活かし、周囲の倒木や石、木の根を利用して施工を行います。参加者は、作業を通じて自然の観察力を高め、人間の行動が環境に与える影響を学ぶことができます。
今回は特別ゲストとして、北海道大雪山・山守隊の岡崎哲三さんが参加し、登山道の崩壊の原因や自然観察の重要性について解説します。このような知識を得ながら、参加者は実際に登山道の整備作業を行い、体験を通じて学びを深めることができます。
北杜市のアウトドア施策
北杜市は南アルプス山脈や奥秩父山塊に囲まれた雄大な自然環境を持ち、平成26年には「南アルプスユネスコエコパーク」として認定を受けました。最近では、アウトドアブランドとの包括連携協定を締結し、登山道の整備だけでなく、地域へのアクセス向上にも努めてきました。市は「THE NORTH FACE」と共に、登山道の保全や地元の山岳資源を守る活動を展開しています。
これまでの取り組みとして、北杜市では登山道保全ワークショップを開催し、登山道の現状を視察しながら、参加者に環境保護の意義を訴えています。今年8月には「第二回日本山岳保全サミット」を開催し、多くの登山愛好家に保全の重要性を伝える場を設けました。
イベント概要
「Trail Maintenance in HOKUTO」は、登山道整備のワークショップとして、令和6年11月16日(土)に瑞牆山歩道で開催されます。参加費は15,000円(税込)で、定員は12名。小学校5年生以上の参加者が対象ですが、小学生は保護者同伴が条件となります。
特別ゲストの岡崎哲三さんの指導のもと、参加者たちは瑞牆山の美しい自然を楽しみながら、環境に優しい施工法を実践します。当日は、10:30に集合し、自然観察を行い、昼食後に作業がスタートします。作業終了後には、全員で振り返りを行い、その日の成果を確認する時間も設けられています。
まとめ
このような取り組みを通じて、北杜市は持続可能な登山道を育む活動に力を入れています。地域の自然環境を守りながら、登山者が安心して楽しめる道を整備することは、観光資源としての価値を高めるだけでなく、地域全体の魅力を向上させる重要な施策と言えるでしょう。
「Trail Maintenance in HOKUTO」は、登山の楽しさと環境保護の重要性を体感できる貴重な機会です。興味のある方は是非、参加を検討してみてはいかがでしょうか。