絆を深めるインドアお花見2025
2025年4月29日、東京都江戸川区の「COCOLON BASE」で、重症心身障がい児とその家族が対象となるインドアお花見イベントが開催されました。これは特定非営利活動法人EPOによる取り組みで、重症児家族10組、合計32名が参加し、温かいお花見ランチを楽しみました。
昨年2024年に初めて行われたこのイベントは、参加者からの好評を受けて再度実施されることとなりました。重症心身障がい児にとって、公園での一般的なお花見は、体調管理やトイレの問題から難しいことが多いため、屋内で桜の飾られた環境で楽しめる機会は貴重です。
温かく迎えられた当日
当日は、参加者がリラックスできるよう、多くの工夫が施されました。広いおむつ交換室や、安心して食事を取るための電源の確保など、特に重視されました。また、参加者同士の交流を目的とし、親たちはシェフから料理の工夫について学んだり、きょうだい児同士が初対面の子どもたちと遊ぶことで、楽しいひとときを過ごしました。
お花見ランチの特徴
このイベントの最大の特長は、重症心身障がい児でも安心して食べられるペースト食の提供です。シェフが作る全8品からなるおしゃれなコース料理は、飲み込みが難しい子どもたちにも配慮されています。例えば、食材そのものの水分を利用したペースト食は、健康にも優しく、栄養満点です。
このペースト食は、NPO法人ゆめのめの大高美和氏の協力により、参加する子どもたちが食べやすい形状に加工されています。参加者からは「初めて食べる食材でもぺろりと完食した!」との声が上がり、料理の美味しさを実感する一日となりました。
楽しい交流の場として
参加者は、シェフや飲食の専門家から食事に関する情報を直接聞ける機会を得て、同じ境遇の家族との交流を通じて、心のつながりも深めることができました。子どもたちが仲良く遊ぶ姿や、親たちが食の楽しみを分かち合う姿が印象的でした。
協賛と地元のサポート
今回のイベントは、地元のたぐち珈琲豆店の協賛を受け、特製のコーヒーで来場者をお迎えしました。たぐち珈琲豆店は、江戸川区で20年以上にわたり良質な豆を提供しており、地域に根ざした店舗として知られています。自動販売機やオンラインストアからの購入も可能なため、イベントを通じて彼らの存在を知るきっかけともなりました。
終わりに
COCOLONでは、重症心身障がい児やその家族のための多様なイベントやセミナーを今後も計画しています。障がいがあっても安心して暮らすことができるよう、地域全体で支え合うコミュニティを形成することが重要です。
本イベントを通して、新たなつながりや学びを得た参加者たちが、今後の活動にも積極的に関わっていくことが期待されます。過去の参加者からも「また来たい」との声が多く寄せられる中、次回の開催が楽しみです。