預金取扱金融機関の耐量子計算機暗号への対応に関する検討会
令和6年10月24日、金融庁は「預金取扱金融機関の耐量子計算機暗号への対応に関する検討会」(第2回)を開催しました。この検討会は、金融機関が急速に進化する情報技術に対応するための重要なステップとなっています。特に、量子計算機がもたらす脅威からの防御策として、耐量子計算機暗号の導入が検討されています。
検討会の概要
日時と場所
- - 日時: 令和6年9月20日(金曜日)16時30分~18時00分
- - 会場: 中央合同庁舎第7号館 13階 共用第1特別会議室
本会合では、日本アイ・ビー・エム株式会社および株式会社NTTデータによる専門的な説明が行われ、多くの関係者が参加しました。
議事内容
検討会では以下の内容が議論されました:
1.
開会の挨拶
2.
日本アイ・ビー・エム株式会社からの説明
- IBMは量子コンピューティングの現状とそれがもたらすリスク、さらには耐量子暗号技術の導入に向けたアプローチについて詳細を説明しました。
3.
株式会社NTTデータからの説明
- NTTデータは実際の事例を紹介しながら、金融業界における耐量子暗号の重要性とその実装の戦略に関して語りました。
4.
作業部会からの説明
- 検討会の成果や今後の活動計画を報告し、各メンバーの役割と責任も明確化されました。
5.
意見交換・質疑応答
- 参加者間での活発な意見交換が行われ、様々な視点からの質疑応答が実施されました。
6.
閉会
耐量子暗号の現状とその重要性
量子コンピュータの進化は、特に暗号技術に多大な影響を与えると予測されています。従来の暗号方式は、量子計算機によって容易に破られる可能性があると言われており、そのため金融機関には耐量子暗号の導入が急務とされています。
耐量子暗号とは?
耐量子暗号は、量子コンピュータによる攻撃に強い暗号技術のことを指します。この技術を採用することによって、データのセキュリティを高め、顧客の資産を守ることが可能となります。金融機関は、グローバルな競争力を維持するためにも、この技術の導入を真剣に考える必要があります。
今後の展望
検討会を通じて得られた知見は、今後の金融業界における情報セキュリティ戦略に大きな影響を与えることが期待されています。また、政府や業界全体が協力して、耐量子暗号技術の普及を進めることが重要です。
今後もこのような検討会が定期的に開催され、より具体的な施策が講じられていくことが求められています。金融機関が持つ情報へのアクセスは非常に重要なものであり、そのセキュリティが損なわれないよう、あらゆる対策を講じていく必要があります。
お問い合わせ情報
本検討会に関する詳細情報は、以下の連絡先を通じて得ることができます。
- - 金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
- - 総合政策局リスク分析総括課ITサイバー・経済安全保障監理官室(内線2217、3850)