渡辺えりの創造力が光る特別公演『少女仮面』
6月11日、待望のオフィス3◯◯特別公演『少女仮面』がいよいよ幕を開けました。この作品は1969年に唐十郎によって書かれ、まだまだその魅力が色あせない傑作戯曲です。今回は、渡辺えりが新たに演出と主演を手掛けており、座組みには大鶴佐助、土屋佑壱、吉田裕貴、福本雄樹、そして新内多賀太夫などの実力派キャストが揃っています。同時に、日替わりゲストとして竹中直人、尾上松也、中村獅童、稲荷卓央、和田琢磨、安奈淳といった豪華な面々が参与し、物語に華を添えています。
渡辺えりの思いを込めた作品
開幕に先立ち、渡辺えりは独自の視点でこの作品を捉え、生演奏の音楽が彩る中、戦争が終わらない現代社会の影を描く意図について語りました。「役者の演技と演出に対する評価も上々で、さらなる団結を持って取り組んでいきます。作品の中で戦争の記憶や暗い現代を結びつけ、過去と現在を行き来させる試みをしています」とのこと。特に、三味線やバイオリン、アコーディオンなどの生楽器が舞台上で織り成すハーモニーが、視覚と聴覚をともに楽しませてくれる要素として期待されています。
驚きのあらすじ
舞台の設定は、東京都にある地下喫茶「肉体」。その喫茶店を経営するのは、宝塚の伝説的男役スター春日野八千代。彼女は、戦前から今日に至るまでの思い出を抱える喫茶店の中で、理想のキャサリン役を待ちわびています。春日野は、自称16歳の少女緑丘貝に永遠の処女キャサリン役を委ね、未完成だった作品は遂に完成の兆しを見せるかと思われましたが、東京大空襲の恐怖や精神的な問題を抱えたキャラクターとの絡みを通じ、春日野の過去が軸になって展開されます。
舞台の魅力とチケット情報
開演からの反響はすでに大きく、多くの公演が完売となったほか、通路席の追加販売や当日券の若干数も販売されるとのことです。特に、作品が描く「肉体」と「精神」というテーマの対比が、観客に深い感動を与えることは間違いないでしょう。チケットは一般価格8,000円、U-30向け当日引換券は5,000円とリーズナブル。公演は6月22日までで、チケットはオンラインでの購入が可能です。
この機会を逃さず、ぜひ『少女仮面』の世界に触れてみてはいかがでしょうか。その独自の舞台美術と演技力、そして生演奏がもたらす感動を体験することができる貴重なチャンスです。観劇後には、作品に込めた渡辺えりの深いメッセージにも触れられることでしょう。
公演概要
- - タイトル:『少女仮面』
- - 作:唐十郎
- - 演出:渡辺えり
- - 日程:2025年6月11日(水)〜6月22日(日)
- - 劇場:ザ・スズナリ
- - チケット料金:一般 ¥8,000、U-30/当日引換券 ¥5,000
- - 公式サイト:オフィス300
観客の皆様を、「肉体」の世界へと誘います!