頂マーラータンが迎えた10周年の軌跡
東京都新宿で人気を博す「頂マーラータン」が創立10周年を迎えました。この特別な節目に、事業統括責任者である二瓶寛史氏にインタビューを行い、ブランドの魅力や今後の戦略について伺いました。
和製マーラータンの独自性
「頂マーラータン」は、他のマーラータンブランドとは一線を画す独自のアイデンティティを持っています。二瓶氏はその魅力を「和製マーラータン」と言い、「和風だしとスパイスのバランスが絶妙で、何度食べても飽きない味が最大の特長」とサポートしています。
このブランドを立ち上げた齋藤悠氏は、国内で初めてマーラータン専門店を開いた経歴を持っています。彼は「七宝麻辣湯」の技術責任者として開発に携わり、本場の味を日本人向けにアレンジすることに成功しました。
魅力的なスープと食材へのこだわり
「頂マーラータン」のスープには、高級な飛魚出汁が使われており、国産鶏と組み合わせることで、旨味と風味の絶妙なバランスを実現しています。この背景には、齋藤氏が故郷である酒田市の名店「東軒」での経験が活かされています。
ここで注目されるのは、30種類以上に及ぶスパイスの使用です。これらは多くが漢方薬としても利用され、「医食同源」の思想を反映しているのです。
ネクスターホールディングスとの結びつき
「頂マーラータン」は、ネクスターホールディングスのグループ会社であり、社長の細田悠巨氏はブランドの味に魅了され、全国展開を目指すことを決心しました。店舗スタッフたちも、この味に惚れ込んで集まっているのだとか。その美味しさはしっかりと根付いており、営業先でも「美味しい」と称賛されることが多いため、自信を持って営業に臨んでいるとのこと。
EC事業の進展とマーラータンの普及
2021年には、冷凍食品「おうちでマーラータン」を販売開始しましたが、当初は認知度が低く苦労が多かったといいます。しかし、中国資本の有名チェーン店やテレビ番組の特集によって、マーラータンの人気が急上昇し、「おうちでマーラータン」のEC売上も大幅に伸びました。
サ飯マーラータンの開発
注目すべきは、「サ飯マーラータン」という新たなメニューです。これはサウナ後に特化した特別メニューで、失われる栄養素を補うために考案されました。アオサを使用し、ナトリウムやカリウムなどを効率的に補給できるよう工夫されています。このメニューは、特定の温浴施設で提供されており、健康促進にも寄与しています。
これからの展望
今後の展望について二瓶氏は、「さらなる市場拡大に向けて、インフルエンサーマーケティングを駆使する」と意気込みを見せています。また、温浴施設との連携を強化し、新たな飲食体験の提供も目指すとのこと。特に「頂マーラータンの湯」というユニークな入浴剤の開発も計画中です。このように、マーラータン文化を根付かせつつ、将来的には海外展開も視野に入れていると語っていました。
結び
ブランド創立10周年を迎えた「頂マーラータン」は、その独自の魅力を一層深化させながら、多様な展開を進めています。これからの成長が楽しみです。