オンセミが短期的な排出削減目標をSBTi認定、持続可能性に向けた一歩を踏み出す

オンセミの新たな挑戦：持続可能な未来に向けた排出削減目標

米国アリゾナ州スコッツデールに本社を置くオンセミ（onsemi）は、科学的根拠に基づく目標イニシアチブ（SBTi）から、短期的な温室効果ガス排出削減目標の認定を受けました。この認定は、同社が計画する温室効果ガス（GHG）排出量の削減が、地球の気温上昇を1.5℃に抑えるための国際的な目標と整合していることを示しています。

オンセミは、2022年を基準にし、2034年までにスコープ1およびスコープ2の温室効果ガス排出量を58.8%削減し、スコープ3についても同様の期間内に燃料・エネルギー関連活動からの排出量を35.0%削減することを目指します。また、購買物品やサービス、資本財、上流の輸送・配送におけるサプライヤーの71.3%が、2029年までに科学的根拠に基づく目標を設定するよう促進することも目標に掲げています。

持続可能な技術のリーダーシップ

オンセミの社長兼CEOであるハッサーン・エルコーリー氏は、「私たちのインテリジェントなパワーおよびセンシングソリューションは、持続可能な未来の創造に貢献し、地球温暖化の影響を緩和する役割を果たします」と述べています。この声には、最新技術を使用したエネルギー効率の向上に注力する同社の姿勢が表れています。

SBTiは、企業が気候変動に対する行動を進めるために具体的な方向性を示す組織であり、企業の脱炭素化に焦点を当てています。オンセミの短期的な排出削減目標の認定を受けたことで、同社は透明性のある方法で温室効果ガス排出を削減し、持続可能な取り組みの信頼性を高めることが期待されています。

具体的な削減計画

オンセミは、スコープ1として製造過程での直接排出を削減するために、プロセスガスの使用の見直しや効率的なツールの導入を計画しています。また、スコープ2では、購入電力の脱炭素化と省エネを徹底する方針です。

一方、スコープ3の燃料やエネルギー関連による排出削減には、サプライヤーと連携して科学的根拠に基づく目標を策定し、全体的なサプライチェーンの排出量を削減することも含まれています。

このような取り組みの結果、オンセミは2034年までに、約100万メートルトンの二酸化炭素 equivalents（MTCO2e）を削減し、これはおおよそガソリン車19,000台の年間排出量に相当します。

目標達成に向けた進捗管理

オンセミは、進捗を監視し、年次サステナビリティレポートで排出量を明らかにすることを計画しています。この報告を通じて、達成目標に向けた取り組みが常に評価され、持続可能性の向上が図られていくでしょう。

「オンセミでは、サステナビリティに対する高い目標を設定し、気候変動に関連する問題に対し責任を持って取り組んでいきます」と、サステナビリティの担当ディレクターであるキム・ルー氏は述べています。彼女の言葉からは、企業としての確固たる意志と、持続可能な未来への強い取り組みが伺えます。