artienceと免疫生物研究所が開発した新ELISAキット
2026年7月中旬、artience株式会社と株式会社免疫生物研究所(IBL社)は、革新的なELISAキット「sCLEC-2 ELISA Kit-IBL」を市場に投入する。このキットは、血液中の特定のタンパク質を高感度で検出する機能を備えており、特に生物由来タンパク質の使用量を90%以上削減できる技術を採用している。これは、artienceが開発した化学合成添加剤を代替原料に用いることで実現した。
生物由来タンパク質の課題
体外診断薬や研究用試薬では、従来、生物由来のタンパク質が多く使われてきた。しかし、この方法には品質のばらつきや供給の不安定さといった多くの課題が存在している。これに対処するため、artienceとIBL社は2025年に提携し、両社の技術を活かした高品質の製品開発に取り組んできた。特に、artienceの化学合成素材の応用は、安定した品質を提供するために重要な役割を果たしている。
新ELISAキットの特徴
「sCLEC-2 ELISA Kit-IBL」は、ヒトの可溶性C型レクチン様受容体(sCLEC-2)を測定するもので、これまで使用されていたウシ血清アルブミン(BSA)を化学合成により得られる「Sciforiem® PL 1000シリーズ」で代替することに成功した。この新しいキットは、検査精度の向上や品質の安定性を実現し、高い評価を得ていくと期待されている。
グローバルな展望
artienceとIBL社は、今後も両社の強みを融合させながら、高品質で持続可能な製品を全世界に提供することを計画している。これは、バイオサイエンス分野における課題解決から、生活の質(QOL)の向上に寄与する取り組みでもある。
artienceのバイオサイエンス事業
artienceは、バイオ分野での中期経営計画を進め、次世代事業の一環として体外診断薬や研究用試薬を提供している。合成ポリマーの導入により、品質のばらつきを抑えることができるだけでなく、抗原抗体反応の感度向上も図られている。こうした製品の開発により、artienceは市場での実績を積み上げ続けている。
免疫生物研究所の専門性
一方で、免疫生物研究所は1982年に設立され、抗体の開発を専攻としている。IBL社は、脳や神経関連の疾患、がん、自己免疫疾患に関連する1,000種類以上の抗体を持ち、国内外の医療機関や研究機関に製品を供給している。IBL社の強みは、独自の抗体開発技術により、高い診断精度と研究の促進に寄与している点だ。
この両者の取り組みは、サステナブルな医療技術の進展を支え、未来の診断技術のあり方を大きく変える可能性を秘めている。