資生堂がアジア化粧品技術者会で1等賞を受賞！新しい肌研究の成果とは

資生堂、アジア化粧品技術者会で1等賞を獲得

2025年6月、フィリピンのマニラで開催された第17回アジア化粧品技術者会(ASCS)において、資生堂のみらい開発研究所の飛田亮三研究員が「M1/M2マクロファージバランス制御を介したコラーゲンホメオスタシスと健やかな肌を維持する新規アプローチ」というテーマで発表し、口頭発表部門で栄えある1等賞を受賞しました。

賞の目的と意義

この賞は、化粧品関連分野における研究の発展と活性化を目的としており、世界各国から集まった優れた研究を評価し、その成果を広めることを目指しています。資生堂が受賞したことは、同社が化粧品科学の最前線での研究を推進し続けている証ともいえます。

コラーゲン研究の新たなアプローチ

体の組織を支える重要な役割を果たすコラーゲンは、加齢や紫外線などの影響でその量や質が低下していきます。従来の研究では、主に線維芽細胞を中心にコラーゲンの生成が語られてきましたが、資生堂の研究チームは今回、免疫細胞であるマクロファージに着目。この細胞がコラーゲンの質と量を制御していることを明らかにしました。

マクロファージにはM1型とM2型があり、これらのバランスがコラーゲンホメオスタシスに影響を与えることを特定しました。具体的には、M1型がコラーゲンを分解・消化し、M2型がそれを育成・産生するという一連のメカニズムが確認されています。この発見により、コラーゲンの質と量を管理するための新たな治療法の可能性が見えてきました。

基調講演での貢献

大会の中で、資生堂のみらい開発研究所に属する江連智暢フェローも基調講演を行いました。彼の講演では、「アンチエイジングスキンケアの新たな展望」について話が及び、最新の研究成果を紹介し、参加者から非常に高い評価を受けました。このような活動は、資生堂が業界における教育・普及活動にも力を入れていることを示しています。

受賞コメント

受賞後、飛田研究員は「研究チームと共に努力してきた成果が国際的に認められたことを誇りに思います。今後も資生堂のコラーゲン研究を深化させ、革新的なソリューションを生み出していく所存です」とコメントしています。

資生堂の取り組み

資生堂は長年にわたり、コラーゲンの研究に注力してきました。その成果が今回の受賞に繋がったことは、同社の革新性を再確認するものです。化粧品だけでなく、皮膚科学においてもリーダーシップを発揮する資生堂の姿勢が、多くの支持を受け得る理由でしょう。

最後に、資生堂は今後も市場のニーズに応える研究を継続し、私たちの美しさに貢献していくことが期待されます。