新潮社の新YouTubeチャンネル「イノベーション読書」の魅力
新潮社が新たに始めたYouTubeチャンネル「イノベーション読書」。このチャンネルでは、教養や情報に特化した内容を提供し、それによって視聴者の仕事や生活に新たなイノベーションをもたらすことを目指しています。
チャンネルの特徴
「イノベーション読書」は、著者や専門家をゲストに迎え、彼らの洞察や考えを深く掘り下げるトーク番組やドキュメンタリーを展開します。これまでにない視点で多角的な情報を提供することに重きを置いており、視聴者は情報収集だけでなく、知識を深める機会にも恵まれます。
第一弾は評論家・與那覇潤氏による特別講座
このチャンネルの記念すべき第一弾として、評論家の與那覇潤氏が出演します。與那覇氏は、戦後日本文学を深く理解し、その影響を現代にどう生かすかについての講座を行います。テーマは「推しでもアンチでもない生き方は可能か?」です。江藤淳と加藤典洋という二人の文芸評論家の思想を基に、人々がどのように自身の立場を持ち、社会に対してどう向き合うべきかを考察します。
江藤淳と加藤典洋の時代
江藤淳は戦後昭和、加藤典洋は平成を代表する文芸評論家として知られています。江藤は自死を遂げた1999年以降も、その思想が多くの人々に影響を与えてきました。戦後50年にたどり着いた加藤典洋は、『アメリカの影』、この作品での江藤への批判が彼のデビュー作として名を馳せました。二人の評論は、今の時代においても非常に重要な意義を持っています。
現代における分極化の中で
現在、社会は「推し」と「アンチ」の二極化が進んでいます。これは、情報が氾濫する中で人々が簡単に特定の意見に傾斜する傾向を生み出しています。氣に入った意見を無条件で信じ込む反面、反対の意見に対して激しく反発するこの二項対立の考え方は、特にSNSの普及によって助長されています。與那覇氏は、江藤淳と加藤典洋の批評から、このような現代社会の分断を乗り越えるヒントを見出しています。
與那覇潤氏と聞き手の山内宏泰氏
與那覇潤氏は1979年に生まれ、日本近代史を専門とし、文学やサブカルチャーへの精通がある評論家です。著書には小林秀雄賞受賞作を含む数多くの作品があり、現在も多岐にわたるテーマで活動を続けています。聞き手の山内宏泰氏は、文芸や社会問題をテーマにフリーライターとして幅広く執筆しており、知識深い対話が期待されます。
最後に
新潮社の「イノベーション読書」チャンネルは、ただの情報ではなく、視聴者が自らの思考を深め、新たな知識を得る場です。興味のある方は、ぜひYouTubeチャンネルを訪れ、第一弾の講座を視聴してみてはいかがでしょうか。
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