NON-GMトウモロコシの未来
2010-08-21 11:18:01
生活クラブが推進するNON-GMトウモロコシの持続可能な供給体制
生活クラブが推進するNON-GMトウモロコシの持続可能な供給体制
生活クラブは、1997年から遺伝子組み換え作物や食品を扱わない方針を掲げてきました。特にNON-GM(非遺伝子組み換え)トウモロコシの供給については、中長期的な安定を図るための取り組みを進めています。これまで14年間、生活クラブはアメリカにおけるNON-GM調査を定期的に実施してきました。そして、2005年には畜産用飼料の本格的な調査を開始し、2009年からはJA全農の協力を得て、種子メーカーやトウモロコシ生産農家との連携によるNON-GM穀物の生産・流通プログラムがスタートしました。
需要集結の重要性
ただ、このNON-GMトウモロコシの供給に関しては、アメリカにおけるGM作付け比率の上昇が課題となっています。そのため、NON-GM種子を生産する種子メーカーからは、継続的な利用についての問い合わせがJA全農を通じて寄せられています。この状況を踏まえ、生活クラブ連合理事会は、中長期的にNON-GM飼料を確保する方針を確認しました。
2009年から始まった「バウチャープラス」というプログラムでは、JA全農が資本参加しているアメリカの穀物集荷業者・CGB社がNON-GM種子の研究と生産をパイオニア社に委託し、農家との契約に基づいて作付けが行われています。このように、集荷業者や種子メーカー、契約農家が協力し合い、NON-GMトウモロコシの安定供給を目指しています。生活クラブ連合会のメンバーは、福岡での視察を通じて、パイオニア社がNON-GMトウモロコシを製造し続ける意義を確認しました。
農業界のニーズに応える取り組み
特に、視察先のパイオニア社では、NON-GMトウモロコシが求められる背景として、日本の消費者の声が大きな鍵を握っていると説明されています。視察では、GMトウモロコシに対抗する新品種の開発やプログラムの重要性についても議論がなされました。
10月には、アメリカの種子メーカーとの協議が予定されており、生活クラブは中長期的なNON-GMトウモロコシの需要を示す必要があります。そのため、JA全農からの提案には、NON-GMトウモロコシの安定供給や純度維持、物流コストの抑制などが含まれています。
この提案に基づき、生活クラブはNON-GM飼料の継続供給を決議。畜産物の利用においても、安定的な供給を確保するための取り組みを強化していくことになりました。
未来に向けたビジョン
今後5年にわたるNON-GMOプログラムの維持を保証するため、種子会社や生産者との連携を密にしていきます。また、アジア市場におけるNON-GMOへの需要にも応えられるよう、国際的な視野で活動を進めていく方針です。
アメリカ視察を経て、生活クラブはより強固な供給体制を整える準備を進めています。持続可能な農業と食の安全を実現するため、各方面との連携を強化しながら、NON-GMトウモロコシの供給に取り組んでいくことでしょう。
会社情報
- 会社名
-
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
- 住所
- 東京都新宿区新宿6-24-20KDX新宿6丁目ビル 5階(代表・総務部)
- 電話番号
-
03-5285-1771