デジタル一眼レフの進化を支えた「EOS 5D」シリーズの10年

EOS 5Dシリーズの10年の軌跡

2005年9月、キヤノンはフルサイズCMOSセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D」を発表しました。これにより、プロ向けモデルに限られていたフルサイズ機を手の届く価格帯にまで普及させることに成功しました。当時の発売価格は約337,000円（税抜）であり、中上位機種として多くのユーザーに受け入れられました。

動画撮影の可能性を開いた「EOS 5D Mark II」

続く2008年11月には、「EOS 5D Mark II」が登場し、EOSシリーズ初のフルHD動画撮影機能を搭載しました。これにより、デジタル一眼レフでの動画撮影が一般化し、映像制作の現場に新たな風を吹き込みました。高画質で美しいボケ感を演出する背景や、64種類以上のレンズ群によって、多彩な表現が可能となり、その機能性は多くの映像作家に支持されました。

飛躍的な進化を遂げた「EOS 5D Mark III」

2012年3月に発売された「EOS 5D Mark III」は、静止画と動画の画質を大幅に向上させる一方、AFの精度や連写速度も改善されました。このモデルは、EOSシリーズの主力製品として市場で大きな評価を得ており、今でも多くのプロカメラマンや愛好家に愛されています。特に、スポーツや動きのあるシーンでの性能が高く評価されています。

キヤノンの技術力と今後の展望

キヤノンは、EOSシリーズにおいてデジタルカメラの主要部品を社内で全て製造し、モデルごとに最適化されたセンサーを搭載しています。この取り組みにより、EOS 5Dシリーズはもちろん、EOSシリーズ全体の性能が強化され、ユーザーの多様なニーズに応える体制を構築しています。

今後も「EOS 5D」シリーズはプロからアマチュアまで広く支持され、写真や映像文化の発展に役立つ存在であり続けることでしょう。キヤノンは、今後もさらなる進化を目指し、革新的な技術を投入していくことを誓っています。