GaiXer導入で科研の効率化が加速!
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)が、株式会社FIXERの提供する生成AIサービス「GaiXer」を導入することが決定されました。この協力は、研究開発や事務作業の効率化を目的としており、2024年度から本格的に活用される予定です。
FIXERは、東京都港区に本社を置く企業で、政府が情報システムに求めるセキュリティ基準に準拠したクラウドサービスを提供しています。NIMSではこれまで、政府のISMAP登録制度に則った生成AI基盤クラウドサービスの検証を行ってきましたが、その過程で見えてきた課題に対して、GaiXerが最適なソリューションとして採用されました。
GaiXerの機能と導入目的
GaiXerは、ユーザーが生成AI技術を用いて、さまざまな業務を効率化するための専門サービスです。このサービスは自然言語処理を駆使して、論文の執筆や提案書の作成、議事録の生成など、幅広い業務の効率化を図ることができます。その一環として、最大500アカウントに対してサービスが提供される予定です。
この導入により、NIMSの研究者たちは、膨大なデータを迅速に処理し、より質の高い研究成果を上げることが期待されています。また、事務作業の効率化を通じて、本来の研究活動に注力できる環境を整えることを目指しています。
具体的な活用方法
具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます:
- - 論文執筆をサポートするAIツールの利用
- - 外部資金事業向けの提案書作成とその校閲
- - 議事録やメール文書の草案作成・修正
- - 新規事業アイデアの出し合いや企画業務の立案
FIXERはNIMSの有する専門性に基づいた研修を提供し、GaiXerを最大限に活用してもらうための支援も行います。これにより、研究者一人ひとりが生成AIの恩恵を受けやすくなり、業務効率が飛躍的に向上することが期待されます。
さまざまな分野での可能性
GaiXerは技術そのものが非常に高度で、大規模な言語モデル(LLM)をもとにした柔軟な運用が可能です。これは、ユーザーに応じて最適なモデルを選択することができるという特徴を持っています。さらに、安全なデータ保護機能やアクセス管理が施されているため、公共機関での利用にも適しています。NIMSも、政府のセキュリティ基準を満たしたSaaSの採用により、より安全にAIを活用することができます。
GaiXerは、行政専用ネットワークLGWANでも利用可能で、業務のデジタル化が求められる現代において、さらにその重要性が増していくと考えられています。
FIXERの背景
FIXERは、クラウドテクノロジーの先駆者として、日本におけるクラウド化の進化を支えてきた企業です。2009年の創業以来、Microsoft Azureを基盤にしたシステムを高い水準で提供し続けています。そのことから得たノウハウを活かし、今回の取り組みを通じてNIMSに新たな価値を提供することが望まれています。
今後のNIMSでのGaiXerの導入・活用により、科研の分野でも生成AIがどのように進化し、業務の質を向上させていくのか注目が集まります。