全国初の取り組み、那須サファリパークでのバリアフリー化
特定非営利活動法人アクセシブル・ラボ(以下、アクセシブル・ラボ)は、障害者が観光体験をより豊かにすることを目指し、那須サファリパークに手動運転装置付き車両を寄贈しました。この取り組みは全国初の試みで、サファリカーに手動運転装置が導入されることになります。これにより、障害を持つ方々でも自由にサファリパークを楽しむことが可能になります。
手動運転装置の導入の背景
近年、バリアフリー化が進められつつありますが、観光地においては依然として車いす対応の設備やサービスが不十分なケースが多いです。実際、旅行を計画しても、目的地に適切な環境が整っていないことで断念せざるを得ない人々が大勢います。那須サファリパークでも、下肢障害のある方が自分自身で園内を運転する手動運転装置付きのレンタカーは今まで存在していませんでした。また、ライオンバスやワイルドライドなどは車いすのままでの乗車に対応していなかったため、障害を持つ人々にとって楽しむことが難しい状況でした。
新たなサファリカーへの期待
今回導入された手動運転装置付き車両により、下肢に障害のある方々でも、自分の手で運転しながら那須サファリパーク内を巡ることができるようになります。この革新的な試みは、誰もが平等に楽しめる社会の実現に向けた重要なステップであり、観光業界におけるアクセシビリティの向上を促進する取り組みとして注目されます。
寄贈の詳細
この手動運転装置付き車両の寄贈は、2026年9月25日(水)14:00に那須サファリパークサファリゲートにて行われました。寄贈されたのはMAZDA CX-5で、装置としてはBraunAbilityカロスピードメノックスが使用されています。サファリパークがこの車両を使用することで、多くの方が新しい観光体験を享受できることが期待されています。
アクセシブル・ラボの使命
アクセシブル・ラボは、「みんなが笑顔で楽しく外出できる社会の実現」を掲げ、様々な社会的障害を解消するための取り組みを行っています。インクルーシブデザインを用いた製品やサービスの開発、建築におけるアクセシビリティ向上のアドバイス、コンサルティングを通じて、より多様なニーズに応える環境づくりを進めています。
今回のこのプロジェクトが多くの人々に広まり、障害のある方々の観光体験が豊かになることを願っています。今後もアクセシブル・ラボや那須町観光協会、那須サファリパークは協力し、多様なニーズに応える取り組みを継続していく予定です。