2026年5月13日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表の柏富美子氏が、東京都新宿区に位置するISIランゲージスクール新宿校を訪れました。この訪問は、株式会社WEWORLDが運営するISI日本語学校の「難民支援特別奨学生制度」に関連する活動の一環として実施されたものです。
この難民支援特別奨学生制度は、2022年から始まり、紛争や迫害を理由に母国を離れ、日本に避難した方々を対象に無償で長期的な日本語教育を提供しています。2026年5月現在、累計で90名以上の学生がこの制度を通じて教育を受けています。この日は、支援事業の成果を報告し、UNHCR関係者がキャンパスを見学する機会が設けられました。
難民支援活動の実績
特別奨学生制度を通じた教育活動の報告では、過去の施策や実績が紹介され、特に日本語教育のカリキュラムが社会的自立へとつながっている点が強調されました。アンケート結果によれば、在校生の63.6%が「非常に役立った」と評価し、日常生活における日本語の使用が活発であることが確認されました。具体的には、病院での受付対応や職場でのコミュニケーションにおいて、日本語がどれほど役立っているかが報告されました。
学生との対談会
続いて、特別奨学生の2名(ウクライナ出身とイラン出身)と教職員が待つ中で、UNHCR関係者との対談が行われました。両学生は、自らの体験や、日本での生活の中で学んだことについて力強く話し、「言葉の壁」や「手続きへの不安」を乗り越えるための努力を語りました。これに対し、UNHCRの関係者からは、彼らの未来に向けた期待と応援の言葉が贈られました。
ウクライナからの奨学生は、「来日した当初、日本語が全く分からなかった中で、ISI日本語学校に通うことで日常生活が大きく変わった。今は日本の大学進学を目指している」と述べ、第一歩を踏み出すことの重要性を強調しました。一方で、イラン出身の学生は、「日本語を学ぶことで地域の一員としての自分を実感でき、より生活に自信が持てるようになった」と述べ、言葉を身につけることの意義を語りました。
教員や卒業生のコメント
また、授業を担当する教員の岩渕篤史氏は、学生の熱心な学びの姿に感銘を受けており、教育環境の充実を図ることの重要性を再認識し、在籍する全ての奨学生を支える意義を感じています。
卒業生でもあるWEWORLDの営業支援部門の担当社員は、難民支援奨學制度の利用者として、今後は新たな学生たちをサポートすることに意欲を見せました。「周囲の友人たちが日本語を学ぶことに苦労しているのを見て、ここでの学びを大切にしたい」と述べ、感謝の気持ちを表現しました。
WEWORLDと日本語教育の未来
WEWORLDは、30年以上にわたり日本語教育に注力してきたことから、難民への支援がいかに重要であるかを認識しています。言葉の壁を越えて、社会に適応し、自分らしく生きるための基盤を確立するために、教育機関と国際機関が連携することが必要です。
このような取り組みを通じて、難民の人々が日本社会で新たな人生をスタートできることが期待されています。そして、このような支援活動を広めていくことが、より良い未来を築くための第一歩となることでしょう。