IRISとARCOBALENOの戦略的資金調達
東京都新宿区に拠点を置く株式会社IRISが、東京都渋谷区に本社を持つ株式会社ARCOBALENOから資金調達を実施しました。この資金調達は、LGBTsフレンドリーな不動産仲介を行うIRISが抱える住宅課題の解決に向けた重要なステップです。
資金調達の背景
日本国内にはLGBTsの当事者が1000万人以上いるとされ、その約300万人が住宅探しに対して不安を感じています。実際、賃貸住宅においては、同性カップルだからという理由で入居を拒否されたり、住宅ローンや保険の利用において不利益を被る事例が多く見られます。このような社会的な課題を解決するために、IRISはARCOBALENOからの戦略的投資を受け、以下の計画を実行します。
- - LGBTsフレンドリーな不動産管理者やオーナーとの連携を強化
- - 同性カップルやトランスジェンダー当事者に対する住宅購入の支援を強化
- - 業界全体での協力体制を構築し、情報の発信を強化
- - その他、社会的マイノリティに対する居住支援を促進
LGBTs当事者の住宅課題とは
LGBTs当事者が直面する住宅に関する問題は、主に「制度面」「実務面」「心理的障壁」の3つに分けられます。
制度面の課題
- - 同性カップルの関係性証明が難しいため、賃貸契約におけるパートナーシップ制度への理解不足が問題
- - 住宅購入時に選択できるペアローンの種類が限られ、トランスジェンダー当事者が融資を受けられない事例もある
- - 相続に関する法的な問題も多く、同性パートナーが法定相続人になれないことが多々ある
実務面の課題
- - 同性カップルが一方名義で賃貸物件を契約する際、もう一方のパートナーの権利が不明確になることがあり、火災保険等もスムーズに適用できないことがある
- - 「2人入居可」とされた物件が法律婚夫婦や親族を前提としたもので、多様な関係性を考慮していないため、同性カップルは選択肢が減少する
- - 住宅購入の際、必要書類が複雑で、経済的な負担が大きくなる可能性が高い
心理的障壁
- - 住宅提供者とのコミュニケーション不足から、マイノリティに対する抵抗感や忌避意識が生まれることがある
- - 性自認の認識に関する誤解が存在し、性犯罪との混同などから不安感が強まっている
今後の展望
IRISは、この資金調達を活用し、事業を拡大していきます。LGBTs当事者が直面する住宅課題解決に全力で取り組み、「らしく生きる」ことができる社会の実現を目指します。具体的には、業界横断的なネットワークを構築し、共に問題解決に努めていく方針です。
株式会社IRISとARCOBALENOについて
株式会社IRISは、LGBTsフレンドリーな不動産仲介などを行い、多様な生き方を尊重する社会の実現を目指しています。反対に、株式会社ARCOBALENOは、人やアイデアをつなげる企業であり、「虹」を意味するその名前は、さまざまな多様性を象徴するものです。
株式会社IRISの基本情報
- - 会社名:株式会社IRIS
- - 所在地:東京都新宿区西新宿6丁目12-4コイトビル501
- - 設立:2016年4月1日
- - URL:IRIS公式サイト
株式会社ARCOBALENOの基本情報
- - 会社名:株式会社ARCOBALENO
- - 所在地:東京都千代田区外神田3-3-3 秋葉原槇町ビル5階
- - 設立:2019年4月1日
- - URL:ARCOBALENO公式サイト
今後、IRISとARCOBALENOの協力によって、より多くのLGBTs当事者が安心して住まえる社会が実現することを期待しています。