日本生産性本部が選定した2024年度「日本経営品質賞」
2024年度の「日本経営品質賞」が12月17日に発表され、4つの組織が受賞しました。この賞は、顧客価値創造の取り組みを進めるモデル組織を表彰するもので、1996年度から年に一度開催されています。
トップ保険サービスの特筆すべき実績
最高評の「本賞」を受賞したのは、福岡県北九州市に本社を持つ「トップ保険サービス株式会社」です。顧客価値創造に対する取り組みの進化が評価され、これは同社が2017年度にもこの名誉を受けていることから、2度目の受賞となります。同社は、事故対応だけでなく、未然防止を重視した価値創造の施策を展開し、顧客への深い対話を通じて組織の生産性向上を実現しています。
特に、同社の年間取扱保険料や労働生産性は前回受賞時の1.3倍以上に達しており、自動車保険の依存度も減少しています。これにより、顧客が安心して利用できる環境が整っています。
受賞他組織の紹介
2024年度の受賞組織には、推進賞として丸栄運輸機工株式会社が、奨励賞に福岡トヨタ自動車株式会社と社会福祉法人成光苑が選ばれました。これらの組織も、顧客価値経営を推進している点が高く評価されています。
顧客価値経営の重要性
「顧客価値経営」とは、顧客視点から組織の価値を再評価し、継続的な自己革新を通じて顧客にとっての価値を追求する経営手法を指します。変化の激しい時代において、長期的な視点での変革に取り組むことは、企業にとって非常に重要な要素となります。
トップ保険サービスの成功の秘訣
トップ保険サービスでは、過去20年間対前年成長率105%を達成しており、良好な職場環境と高い顧客満足度を誇っています。社員の心理的安全性を重視し、全社員の対話を促進することで、顧客のニーズを迅速に反映させる仕組みが整っています。また、新規営業開拓を行わずに既存顧客の信頼構築に重きを置くことで、高い生産性を確保しています。
リスクマネジメント研修や交通安全講習会を提供することで、顧客の安全意識を高め、事故率を低下させている点も特筆すべき点です。このような取り組みを支えるのは、従業員の高い定着率で、これが業績向上の要因になっています。
将来の展望
トップ保険サービスは、今後さらに「幸せ貢献企業」として地域や顧客に満足を届けることを目指しており、そのために常に新しい取り組みを進めていくとのことです。経営品質向上活動を通じて、顧客や地域に対する価値を創出し続ける姿勢が、この賞の受賞によって一層の注目を集めることになるでしょう。
今後も、トップ保険サービスのさらなる成長と、他の受賞組織の活動に期待が寄せられています。