俳優、モデルとして活躍する新鋭作家・長井短の小説集『ほどける骨折り球子』が、2024年7月16日に河出書房新社より発売される。
本作は、コミカルでトリッキーな世界観とキャッチーなワードセンスで、ジェンダーや権力勾配をめぐる問題に切り込んでいく傑作小説集だ。収録作品は、妻を庇って骨折ばかりする夫を描いた『ほどける骨折り球子』と、映画撮影で粗雑な扱いを受ける無名モデルが幽霊が見えるようになる『存在よ!』の2編。
長井短は、自身の経験や観察を基に、現代社会における男女のあり方や、ジェンダー、パワーバランスといった複雑なテーマを独自の視点で描き出す。
「どうしようもなく強くなりたいと願う。この弱さが、言葉にならないくやしさが、骨折り球子の存在だった!」と俳優の岸井ゆきは絶賛。作家・作詞家の児玉雨子は「わかりやすくない有害な男性らしさとの対峙に、本作はひとつの未来を示唆している」とコメントしている。
長井短は、2024年7月26日公開の映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」や、2024年公開の映画「PERFECT DAYS」など、数々の映画にも出演している。作家、俳優、モデルと多岐にわたる活動で注目を集めている。
『ほどける骨折り球子』は、長井短の才能が爆発した一冊。ぜひ手に取ってみてほしい。