インナーブランディングの重要性とその進め方
近年、企業の持続可能な成長を図る上でインナーブランディングは欠かせない要素となっています。コーポレートブランディング支援を専門に行う株式会社揚羽の執行役員、黒田天兵氏によるインナーブランディングに関する講演が、2025年のこの時期に注目されています。特に、2025年の早い段階でインナーブランディングを進める方法について具体的に説明しました。
インナーブランディングとは
インナーブランディングとは、企業の理念や価値観を従業員に浸透させ、彼らがブランドの一部として行動できるようにする取り組みのことです。このプロセスを適切に実施することで、組織の継続的な成長が見込めます。
3つのステップ
黒田氏は、インナーブランディングを進めるための3つのステップを紹介しました。
STEP1: 言葉づくり
企業理念や価値観を具体的な「言葉」に変換し、従業員が共感できる内容にすることが重要です。この「言葉」は、企業のアイデンティティを象徴し、全てのコミュニケーションの基盤となります。
STEP2: 浸透活動
策定した「言葉」をどのように社内に浸透させていくかを考えます。ここでは、従業員が言葉を認識し、理解し、同意し、行動し、最終的にはその言葉が社内文化として定着するような施策を計画することが求められます。
STEP3: 相互理解
最後に、従業員同士がブランドの価値を共有することが大切です。これにより、職場の文化や雰囲気が向上し、全体的な組織の健全性を高めることができます。
平均利益率向上のための目標
インナーブランディングの最終的な目標は、何よりも「利益率の改善」であると黒田氏は強調します。企業の成長には基盤が不可欠であり、インナーブランディングによって生まれた強固なブランドは顧客に対する特別な体験に直結します。結果的に、インナーブランディングは利益向上につながるのです。
バタフライモデル
黒田氏は、ブランディングの新たな理論「バタフライモデル」を提唱しています。これは社内と社外のブランディングを一体的に進める考え方です。社内と社外のメッセージが一致することで、企業の信頼性やブランド力が最大化されます。このモデルは、行動が言葉と一致する「言行一致型」のコミュニケーションの理想を体現しています。
ELspot+の役割
この講演会は、株式会社エレクトロニック・ライブラリー(ELNET)と株式会社プラスカラーによって設立された「ELspot+」の一環です。広報の同士が交流し、一緒に成長するための場として機能しています。交流の中で新しい発見やコラボレーションが生まれ、ブランド戦略の革新が進むことが期待されているのです。
まとめ
インナーブランディングの重要性が理解されたところで、各企業がこの考えを実行に移すことが必要です。2025年には、この新しいブランディングの進め方が広まることを期待します。