アムールトラの赤ちゃん4頭誕生！未来へつなぐ生命のバトン

アムールトラの赤ちゃん4頭誕生！

2025年7月15日、和歌山県白浜町に位置するアドベンチャーワールドで、4頭のアムールトラの赤ちゃんが誕生しました。この誕生は、いのちをつなぐ新たなストーリーの始まりを告げるものです。赤ちゃんたちは、誕生後すぐに飼育スタッフや獣医師によって注意深く見守られ、母親が授乳する様子も観察されているとのことです。

赤ちゃんの現状

現在、母親と赤ちゃんたちはバックヤードで生活しており、公開日は未定ながら公式SNSを通じて親子の様子が発信される予定です。順調に育っていることを願うばかりです。赤ちゃんたちは以下の体重で誕生しました：

- 1頭目：2,280g
- 2頭目：2,200g
- 3頭目：2,100g
- 4頭目：1,930g

これらのデータは誕生から14日後のものであり、今後の雌雄判定が期待されています。

アムールトラの飼育・繁殖について

アドベンチャーワールドでは、1994年からアムールトラの飼育を開始し、1996年に初めて繁殖が成功。その後も数回の繁殖を経て、アムールトラの数を増やしてきました。しかし、2023年には誕生後に赤ちゃんが死亡する悲しい出来事もありました。2024年に2頭の赤ちゃんが誕生した後、今回再び4頭の誕生が確認されたことは、同園にとって大きな喜びと言えるでしょう。

繁殖の経緯

今回の妊娠は、2025年3月末から4月初旬にかけての交尾確認後、7月にはエコー検査で胎児の心拍も確認されています。特筆すべきは、母親が安心して子育てできるよう、観察カメラで見守り、定期的な体重測定が行われているという点です。母乳が不足する場合は、赤ちゃんを一時的に預かり、ミルクを与えるなどの介添え保育が実施されています。

アムールトラの生態と保護活動

アムールトラは、中国東北部からシベリアにかけて生息し、絶滅危惧種として保護が求められています。国際的な動物園協会（WAZA）が進める国際種管理計画により、アムールトラの持続可能な繁殖に向けた活動が行われています。国内では、過去10年間で53頭の赤ちゃんが誕生しましたが、飼育頭数は減少しています。

未来への願い

アドベンチャーワールドでは、誕生した4頭の赤ちゃんが健やかに成長し、未来を担うアムールトラとして歩んでいけるよう願っています。母親と赤ちゃんたちのサポートを行いながら、アムールトラの命のバトンが次代へとつながることを期待しています。

アムールトラに特化した保護活動を行っているアドベンチャーワールドは、飼育の経験を生かしながら、彼らの存在を広く知ってもらうための取り組みを続けていく予定です。そして、いのちの尊厳を見つめ、未来の豊かな地球を築いていくことへの信念をもって、活動を展開していく姿勢が見えます。