IT技術で賃貸管理業務を一新!「ReWork」の開発とその成果
愛知県刈谷市に本社を構えるハタス株式会社は、昨今の不動産業界の課題に応えるべく、自社独自の業務支援システム「ReWork」を開発しました。このシステムは賃貸管理業務の効率化を狙い、従業員の業務負担を軽減することを目的としています。
開発の背景と目的
近年、不動産業界は人手不足や業務量の増加といった問題に直面しています。これに伴い、業務の効率化と働き方改革が急務となっています。ハタス株式会社でも、限られた人員で質の高いサービスを維持する必要性が高まっており、入居者退去時の立会いや精算業務の煩雑さには特に課題がありました。そのため、初期段階ではこの業務フローの効率化を最優先し、ゼロベースでのシステム開発に着手しました。
「ReWork」の特徴
「ReWork」の開発は2022年4月から始まり、約2年の期間をかけて行われました。従来のパッケージソフトに依存せず、自社業務に根ざした機能を持つシステムへと再構築を進めました。現場での実務に即した設計により、現場スタッフが持ち運びしやすいタブレットを使用して業務を行うことが可能になっています。
このシステムは、入居者からの退去申請から清算業務までの一連の流れをデジタル化し、手作業だった作業を自動処理することで、業務の一元管理を実現しました。従来の複雑な業務フローがシンプルに整理され、オペレーションが効率化されたのです。
導入効果と業務の効率化
「ReWork」を導入した結果、業務フローが大幅に改善されています。具体的には、これまで1件あたり約160分かかっていた退去対応が、約90分で完了するようになり、70分の時間短縮を実現しました。この結果、年間で約1,350時間もの作業時間を削減することに成功したのです。
業務時間の大幅な削減は、従業員の残業時間を減少させ、業務の負荷軽減に繋がりました。また、浮いた時間を他の重要な業務や顧客サービスの向上に用いることができ、労働環境の改善にも寄与しています。
不動産テックとしての成功事例
ハタス株式会社の取り組みは、IT技術と不動産業務の融合を実現した「不動産テック(PropTech)」の成功例として注目されています。今後も同社はデジタル技術を積極的に活用し、業務プロセスのイノベーションと提供するサービスの品質向上を追求していく方針です。
「ReWork」の導入により、働き方改革の一環として、大幅な変革を遂げたハタス株式会社。同社の今後の成長とさらなる発展に期待が寄せられます。