株式会社サイカが1億円の増資を実施、データ分析アプリケーションを強化へ

株式会社サイカは、最近、米国のセールスフォース・ドットコム、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、アーキタイプベンチャーズの3社を相手に、総額1億円の第三者割当増資を実施した。この取り組みは、データ分析サービスの拡充を目指すものであり、今後の成長が期待されている。

近年、企業が抱えるデータ量は増加の一途をたどる一方、そのデータを効果的に分析し活用するためのリソースには限界が見えている。特に、専門的な知識を持たないユーザーにとっては、従来の統計分析ツールが難解であるため、サイカが開発した「xica adelie」は大きな可能性を秘めている。このアプリケーションは、データ分析を専門としない人でも簡単に扱えるように設計されており、特に営業組織の効率化に寄与している。

サイカの新たな資金調達により、同社はセールスフォースのPaaS環境「heroku」を活用し、Sales Cloudと連携した新たな分析アプリケーションを提供する予定だ。これにより、セールスフォースを利用している企業は、保有するSFA（営業支援）データをさらに活用する手助けができるようになる。サイカは、これまで培った実績を基に、さらなるサービス展開を進めていくものと期待されている。

xica adelieの特徴

「xica adelie」は、専門的な知識を持たないユーザーでも使いやすいWebアプリケーションで、直感的なユーザーインターフェースを提供する。ユーザーは専門用語を気にせず、仮説検証を行うことができ、分析作業の手間を大幅に軽減できる。具体的には、ユーザーは自らのデータをアップロードするだけでなく、必要な仮説（例えば、相関のあるデータの組み合わせ）をシステムが自動で提案するといった機能も持っている。

このような工夫により、xica adelieはリリース以来、特にIT業界において順調なユーザー増加を記録している。データ量が増え続ける中、専門的な分析ツールが不足する現状を解決する手段として、サイカのサービスは今後さらに注目されることでしょう。

セールスフォースとの連携

セールスフォース・ドットコムのコーポレートディベロップメント担当の倉林陽氏も、今回の連携についてポジティブな意見を示している。彼によれば、クラウド業界において分析系アプリケーションの需要が拡大しており、サイカの統計分析ツールがSales Cloudと連動することで、顧客はよりスマートな営業活動を展開できるとのことだ。また、これはSales Cloudそのものの機能の強化にもつながるため、両社にとってウィンウィンの関係が築かれると考えられる。