GW明けの子どもたちの不調
新学期から約1ヶ月、特にゴールデンウィークが明けた5月は、子どもたちの心身に影響が出やすい時期です。この時期、多くの家庭で「朝起きられない」「学校に行きたがらない」といった症状が問題となっています。しかし、これらの症状は単なる「五月病」や「怠け」と片付けるべきではありません。実際には、思春期の子どもたちに多く見られる「起立性調節障害(OD)」という病気が背景に隠れている可能性があります。
一般社団法人起立性調節障害改善協会は小学校高学年から高校生までの子どもを持つ保護者200名を対象に行った調査で、多くの家庭が「朝の不調」に直面していることが確認されました。
調査の結果
調査によると、GW明けに「子どもが朝起きられない」「登校を渋るようになった」と答えた保護者は57.0%に達しました。具体的な症状としては、26.5%の家庭が「起きられない・布団から出られない」と答えており、14.6%が「だるさ・倦怠感」を持つ子どもがいるとしています。これらの症状は起立性調節障害の典型的なものとされ、午前中に強く現れることが多いです。
一方で、調査対象の保護者の約60%が起立性調節障害の概要を知らないと回答。子どもたちの症状が「生活習慣の乱れ」に起因すると考えてしまう傾向が浮かび上がりました。
認知度の低さが問題
起立性調節障害は自律神経の機能不全によって引き起こされる病気であり、生活習慣やスマホの影響だけではありません。しかし、調査において「病気の可能性」を考えた保護者はわずか3.0%にとどまりました。多くは「GWの生活習慣の乱れ」や「夜更かしのせい」と考え、子どもを厳しく叱責してしまう結果となります。
このような誤解が、子どもたちの心身の不調を悪化させ、無理に登校させることで不登校に繋がるリスクを生むのです。子どもたちの状況を理解し、適切なサポートを行うことが大切です。
どう対応すべきか
調査結果からは、保護者が日々のケアとして「生活リズムの改善を促している」と回答した割合が20.3%を占めました。そして、13.3%の保護者が「本人の気持ちを聞く時間を増やしている」と見られますが、家庭の中で「どう応じるべきかを手探り状態」にあるケースも多いです。
最も重要なのは、子どもが抱える症状を理解し、無理な規則正しい生活を強制するのではなく、焦らずに見守ることです。親自身が子どもの不調が単なる意欲の問題ではないと認識することが解決の第一歩となります。
専門機関への相談
必要に応じて、医療機関に相談することも大切です。水分や塩分を十分に摂取するようにするなど、日常生活の中でできることに目を向けることも必要です。特に自律神経の乱れが原因の場合、専門知識を持った医療機関とのつながりが、早期の改善につながる可能性があります。
結論
GW明けは子どもたちにとって心身が不安定になりがちな時期であり、起立性調節障害(OD)に対する理解が浅いことが大きな課題です。保護者が正しい知識を持ち、十分なサポートを行うことで、子どもたちの不調を和らげ、登校不安を解消する手助けができるでしょう。子どもたちが少しずつ自分のペースで学校生活に戻れるよう、温かい目で見守っていくことが求められます。