夏休み中の子どもの学習方法をめぐる悩み、約8割の家庭が抱える課題とは

夏休み中の子どもの学習方法をめぐる悩み

2025年6月25日、株式会社学研エデュケーショナルは、全国の小学生の子どもを持つ保護者937名を対象に、夏の教育事情に関する調査結果を発表しました。この調査からは、家庭の多様化に伴い、子どもたちが自由に過ごす夏休みの過ごし方や学習方法について、保護者が多くの悩みを抱えていることが明らかになりました。

調査概要

調査に参加した保護者の81%が「子どもの夏休み中の過ごし方や学習方法に悩みを持っている」と回答。また、その悩みが「とてもある」と感じている保護者の中で、小学3年生の子を持つ保護者が最も多いことも分かりました。具体的には、悩みの一因として「夏のあいだは学習習慣が乱れる」ことが41.1%と最も多く挙げられ、次いで「宿題・課題をする計画が立てられない」とする声が38.6%見受けられました。

自由な時間が子どもの学びを阻む？

夏休みには、「毎日自由に過ごさせている」という保護者が24%を占めますが、その一方で学習をどう続けていくか悩みを持つ家庭が多いことも背景にあります。場所や時間の確保が難しいため、学習が後回しになるケースも。特に「学童に通わせている」という回答も20%あり、環境づくりに苦心している様子がうかがえます。

宿題での悩み

夏の宿題に関しては、最も苦しんでいる課題が「読書感想文」で26.7%、次いで「自由研究」が18.9%、最後に「算数プリント・ドリル」が10.4%でした。多くの保護者が「読書感想文の書き方が分からない」「本を読むこと自体が苦手」といった理由で、宿題に苦労しているようです。

夏休みの挑戦への期待

また、調査では夏休み中に子どもに挑戦してほしいことが示されています。「苦手な教科の克服を希望する」という意見が55.9%を占める中、次に多かったのは「体験学習」や「本をたくさん読む」といった項目です。読書感想文の影響を受けた形で、本を読むことに期待を寄せている保護者も多いことがわかります。

将来への成長のために

保護者が子どもに今後どのように成長してほしいかについては、自分を大切にする自己肯定感や失敗を恐れず挑戦する自己効力感を持たせたいと考える声が多く寄せられました。具体的には、《自分を大切にする》57.7%、《失敗を怖がらず挑戦する》48.1%、《自分で考えて行動する》43.3%といった結果が出ています。教育の観点から見ても、学力だけでなく、心の成長を求める保護者が多いようです。