徳島県小松島市で実現したドローンによるオーガニック酒米直播の先駆け

近年、農業の現場では人手不足が深刻な問題となっています。高齢化や若年層の農業離れなど、従事者の減少が続いており、これを解決するための新たなアプローチが求められています。このような中、株式会社ワイズ技研が新たに始めた農業DX事業「Y'sSmartAgri」が注目されています。

ドローンを用いたオーガニック酒米の種籾直播

株式会社ワイズ技研は、徳島県小松島市の一般社団法人いきいきファーム立江との協力のもと、日本初となるドローンによるオーガニック酒米「山田錦」の種籾を直接直播するプロジェクトを実施しました。この取り組みは、地域住民の健康で幸せな暮らしを促進することを目的としており、新たな農業手法として注目されています。

企画背景と对于面

日本の農業は現在、多くの課題を抱えており、特に田植え作業に関わる負担を軽減する必要があります。農業従事者の数は5年前に比べ約22％減少し、65歳以上の人々が農業従事者の約70％を占めるなど、世代交代が進んでいないことがわかります。また、外国人働き手の受け入れがコロナ禍で制限され、この問題の解決が難しくなっています。

そのため、ワイズ技研では「SkyFarmⓇ」プロジェクトを立ち上げ、ドローンを使った農業業務の効率化を推進してきました。特に、田植え作業に特化したドローンによる種籾の直播に着目し、本格的な試行を行うことにしました。この方法によって、これまでのハウスでの育苗作業や苗床の運搬という重労働が不要になり、効率化が図られます。

地元団体との連携

ワイズ技研は、地元の一般社団法人いきいきファーム立江と協力し、地域活性化を進めるプロジェクトを展開しています。この団体は、古民家を拠点に様々な活動を行い、地域の人々が健康で幸せに過ごせる環境づくりを目指しています。特に、今回のドローン直播作業には、事前にPCR検査を行ったメンバーが参加し、安全対策を徹底しています。

今後の展望

「Y'sSmartAgri」プロジェクトは、単に散布業務を行うだけでなく、IoTデバイスやAIを駆使したスマート農業の発展にも寄与することを目指しています。具体的には、翌年以降の収穫までの間にドローンで生育状況をモニタリングし、得られたデータをもとに効率的な農作業を実現させる計画です。また、農業に魅力を感じる若者を積極的に地域に呼び寄せることで、地元の活性化にもつなげていきます。

会社概要

株式会社ワイズ技研は、1989年に設立され、地盤調査や地盤補強工事を手掛ける企業です。また、最新のテクノロジーをビジネスモデルに活かし、農業や環境問題に対応する様々なサービスを展開しています。代表取締役の北田諭史氏は、地域のローカル経済を活性化するための様々な取り組みに情熱を注いでいます。

このように、ワイズ技研の進める「Y'sSmartAgri」は、地域に新たな風を吹き込み、持続可能な農業の実現に向けた第一歩を踏み出しています。