新卒獣医師の初年度就業実態調査の背景
新卒で獣医師としてのキャリアをスタートさせた若者たちの就業実態を探るべく、A'alda Y株式会社が2025年に行った調査の結果が明らかになりました。この調査は、獣医学部を卒業し動物病院に就職した90名の新卒獣医師を対象に、入職から約2か月後の満足度や不満点を抽出したものです。
入職2か月時点の満足度
新卒獣医師の総合満足度は76.7%という結果が出ました。これは、彼らが就職活動において希望条件に合う職場を見つけることができたためだと推察されます。調査では、86.7%の新卒がこの理由を挙げており、職場選びにおいて妥協をせず、納得して選択したことがうかがえます。
職場選びのポイント
興味深いことに、どのように職場を選んだかという質問に対して、1位は「病院の雰囲気・人間関係」で48.9%、2位は「経験を多く積める」31.1%、続いて「将来性・キャリアパス」に25.6%という結果が返ってきました。新卒獣医師たちは、給与面よりも人間関係や成長機会を重視する傾向が強いようです。
早くも現れた不満
しかし、就職からわずか2か月で不満点も浮かび上がってきました。それは「勤務時間・休日」が42.2%と最も多く、長時間労働や休日の少なさが早くも懸念材料となっています。他の不満点としては給与や業務量が挙げられていますが、特に人間関係の問題は新卒獣医師の定着に大きく影響することが明らかになりました。
離職を希望する声
この調査では、満足度が高くない23.3%の層の約半数が、3年未満の離職を希望していることも分かりました。不満を感じている要因としては、職場の人間関係が重要であり、満足層と不満足層の間で顕著な差が見られました。これは獣医師の定着において非常に重要な示唆を与えています。
今後のキャリアプラン
新卒獣医師の将来へのビジョンも重要です。現時点での希望キャリアは「勤務医」が62.2%、次いで「専門医資格取得」34.4%、「開業」32.2%と多岐にわたります。そのため、3~5年でのキャリア提案がなされ、長く定着する土壌を整えることが求められます。
まとめ
新卒獣医師たちは高い満足度を示す一方で、離職リスクも潜んでいます。特に人間関係の重要性が浮き彫りになり、その改善が初年度の定着を左右する要因であることが明らかになりました。今後、動物病院の採用担当者は、この調査結果を踏まえた施策を講じることが求められます。