個人投資家が活躍するFX市場、その未来に危機感も？

FX個人投資家の最新調査レポート

株式会社外為どっとコム総合研究所が発表した2025年1月のFX投資家動向調査によれば、個人投資家は4ヶ月連続で収益を確保しました。しかし、今後の収益確保には厳しさも見え隠れしています。本記事では、調査結果に基づいて個人投資家の現状と今後の展望を探ります。

1. FX取引の収益状況

FX市場では、個人投資家のうち59.4％が実現損益でプラス収支を記録しており、マイナスは40.5％と4ヶ月連続で好調です。この結果は、他の市場と比較しても非常に優れた数字で、特にドル円（USD/JPY）などの主要通貨ペアでの取引が好調に推移したことが影響しています。

実現損益のプラス率が1.3ポイント上昇したことから、個人投資家の取り組み姿勢が反映されていると考えられます。

2. 通貨ペア別の取引状況

調査によると、FX取引では通貨ペア別での取引者数が変動しています。特に、米ドル/円（USD/JPY）やトルコリラ/円（TRY/JPY）の人気が高く、TRY/JPYは保証金の低さとスワップポイントの大きさから多くの個人投資家に支持されています。更に、100Lotあたりの平均取引数量は47Lotに達し、活発な取引が行われていることが見て取れます。

3. 投資家の年齢層と口座開設動向

年代別に見ると、FX投資家の主な層は40代と50代がともに30.2％を占め、シニア層が中心です。新規口座設立者の多くは30代で、26.4％を占めています。これにより、市場への新規参入者が増えていることが示されています。

4. 市場の展望と課題

2025年1月の市場は一時的に米ドル高が進んだものの、日銀の利上げ観測などによって不透明感も漂っています。個人投資家は短期的な収益を確保しているものの、現在の円が強くなっている傾向が続くと、今後の収益確保は厳しくなる可能性もあると示唆されています。

一方で、外為どっとコムによると新たなFX積立投資サービスも登場しており、これによりより多くの個人投資家が低リスクで資産運用を行う機会が増えています。