徳島・那賀町でのクルマエビ試食会とその背景
2024年12月20日、徳島県那賀町で陸上養殖のクルマエビがついに収穫され、その成果を祝う試食会が開催されました。この試食会は、CMエンジニアリング株式会社と那賀町の協力のもと実施され、参加者にとっては新鮮なエビ料理を味わう貴重な機会となりました。
クルマエビ陸上養殖事業の取り組み
実は、この取り組みは2024年8月から始まりました。当初、徳島県那賀町の既存のリソースを活用し、2023年3月に休校となった平谷小学校の校舎を利用して、陸上養殖クルマエビの事業がスタートしたのです。事業に関与しているのは、那賀町役場、広告代理店の株式会社博報堂プロダクツ、そしてコンサルティング業の株式会社Seaside Consultingです。
IoT技術の導入
那賀町役場では、海水の水質や水温を24時間モニタリングするために、CMエンジニアリングが提供したIoTシステム「Bright Noah-1.0」を導入。これにより、水質の異常を速やかに発見し、運営の信頼性を向上させることができました。特に、昨年11月に発生した室内用ヒーターの故障が影響し水温が20℃以下に低下した際も、このシステムによって異常がすぐに指摘され、致命的な損失を避けることができました。
試食会の内容
試食会では、収穫されたクルマエビを用いた多彩な料理が振る舞われ、参加者たちはその新鮮な味わいを楽しみました。料理には様々な調理法が取り入れられ、刺身から焼き物、エビのグラタンに至るまで、クルマエビの魅力を存分に引き出しました。
その後の展望
この陸上養殖プロジェクトは、2025年度にはエビの投入量を1,000匹から2,000匹に増やす計画であり、さらには稚エビから実証実験を行う予定です。2026年度以降には、その結果を基に事業化を目指していく考えです。
成功事例の評価
那賀町の取り組みは、廃校を利用した新しいビジネスの形として全国的に注目されています。今後は、今までの知見を活かし、全国への展開も見据えた取り組みへと発展していくでしょう。
地方の活性化に向けて
地域振興室の蔭佐様は、モニタリング設備がいかに役立ったかを語り、次年度に向けての改善点も述べています。エビの養殖事業が成功することによって、地域経済にも良い影響を与えることが期待されています。
今回の試食会は、ただのイベントにとどまらず、地域の未来を切り拓く重要な機会となりました。今後も、この陸上養殖クルマエビの取り組みから目が離せません。